第2段階 ページ3
青柳side
大広間には、実装されているほとんどの刀が居た。
イベント(？)の刀はそんなに居ないらしいけど、
鍛刀とかで手に入る子は全て居るのだそう。
4代目の方が意気揚々と話してくれた。
4代目「自己紹介お願い出来る？」
『海斗です。よろしくお願いします』
4代目が刀剣達を睨むとまばらな拍手が聞こえてくる。
4代目「はぁーあ、政府のブレスレットが無きゃ、
海斗くんに手を出せたのに。顔かっこいいから、
全然食べられちゃう。」
うっとりしたように頬を撫でられ、舌なめずりをされる。
『あの、陸奥守吉行を貸してほしいんです。』
4代目「あら、どうして？」
『.......初期刀に陸奥守吉行を選ぼうと思ってて、
性格とか知れたらいいなって笑笑』
ニコリとしながら嘘を並べる
2代目「そういう事なら構わないわよ！
陸奥守吉行、海斗くんに付きなさい。
怪我させたりしたら承知しないわよ。」
睦「分かったぜよ。」
4代目「藤の部屋に案内しなさい。
離れの部屋だけど設備は充実してるから。
快適に見習い期間を終えてね！」
何人かの刀剣を侍らせ、4代目は部屋に戻る
僕も陸奥守吉行くんの案内で部屋に入る。
なぜ、僕がこの子の名前だけ知っていたのか。
それは、父さんがこの子に渡して欲しいと、
おじいちゃんの手記を預かったからだ。
『君に渡すものがあるんだ。』
睦「何も受け取らないぜよ。」
『海さんの手記だとしても？』
睦「初代の.......？」
『"私の本丸に何かあった時、
初期刀である陸奥守吉行とその審神者に、
この手記を託す。"』
冒頭にはそう書いてあった。
逞しいのに優しい字だった。
睦「正しく、主の字ぜよ。
どこでこれを手に入れた！！」
『離れとはいえ、そんなに声出したら誰か来るよ。
入手方法は、父から君に渡して欲しいと言われたんだ。
父は、本丸が解体されたと思ってた。
だからこの手記は必要ないものとしまい込んでたらしい。
遺品整理の時に出てきたって言ってたな。』
睦「まさか.......初代の孫なのか.......？」
『そうだよ。
この本丸を奪い建て直す。
僕はきっと成し遂げる！と意気込んで来たんだ笑』
睦「信じるには早いぜよ。
初代の孫だからと手放しでは信じられないぜよ。」
『うん、そうだね。
わかってるよ。さ、もう部屋に戻っていいよ。
用はそれだけだから。』
睦「もう必要ないって言いたいのか？」
『.......？
その手記を渡したいだけだったから、
用は済んだから、戻っていいよ？』
睦「あの女の部屋の近くには戻りたくないぜよ。」
と言ってドカッと腰を下ろす
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