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え、えっ、何でいるの？
そんなの冷静に考えればわかることなのに、今は全身が心臓になってしまったように鼓動がうるさくて余裕がなかった。
｢そんなに驚く？｣
きっとアホ面をしているだろう私のことを見て、面白そうに笑う牛沢くん。
バレンタインの前までは、隣のクラスの牛沢くんにも積極的に話しかけに行っていた。
だけど今日までの一ヶ月は、あんなメッセージカードを入れたせいで緊張して一回も話せてない。
だから、久しぶりのその声と笑顔に余計ドキドキする。
｢いやあ、ちょっと、ボーっとしてたから｣
アハハ、と明らかに愛想笑いだとバレる笑い方しかできない。
｢まあいいんだけどさ、これお返し｣
そんな私にツッコミを入れるでもなく、手に持っていた小さな紙袋を渡してくれる。
この流れは想像できたけど、いざ目の前で繰り広げられるとどうも緊張するなあ。
受け取るときに、もしかして指が触れちゃうんじゃないか、なんて思ったら手が震えてしまった。
｢あ、りがとう｣
なんだか声も震えている気がするし。
この緊張の原因である牛沢くんには早く、一刻も早くいなくなってほしい。
だけど、牛沢くんは帰ろうとしない。
もしかして、もしかして、
｢もらった袋に入ってたカードの返事なんだけど、｣
ああ、やっぱり、返事だよね。
あのメッセージカードに気付いてくれたんだ。
さっきまで気付かれたくない、早くいなくなって、なんて思っておきながらも気付いてもらえたことがわかって正直嬉しい。
でも、どうしてもその続きの言葉を聞くのが怖い。
｢一回しか言わねえからな｣
きた、
耳を塞ぎたくなる気持ちを抑える代わりに、私はキュッと目を瞑った。
｢俺も、Aが好き｣
いつの間にか誰もいなくなった教室に、牛沢くんの声が響く。
その声はしっかりと私に届いているはずなのに、あまりにも衝撃的ですごく遠く感じた。
｢え、今、なんて、｣
だから、思わず聞き返してしまう。
｢一回しか言わないって言っただろ｣
そう言って背を向けて教室を出ていく牛沢くん。
え、それはわかったんだけど、まだ信じられないの。
牛沢くんが、私のことを好き？
確かにそういう意味だったはず。
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ぽっぽ(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます。わわわ、とても嬉しいお言葉...!!私は嬉しくてハゲそうです...! (2018年2月21日 22時) (
レス) id: 5326fc1be3 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - どうしよう！文章の書き方が私好みすぎてハゲそうです！ (2018年2月21日 22時) (レス) id: 033c473335 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳩ポッポ | 作成日時：2018年2月20日 16時
