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｢え、ねえ、キヨくん！さっき、かわいい、って｣
｢は？聞き間違えじゃねえの？｣
私は上半身を起こすと、目を瞑って寝る気満々なキヨくんの体を軽く揺さぶる。
それでも目を開けてくれないし、肯定もしてくれない。
聞き間違いだったら私は相当飢えてるよ。
もしそうだとしても、もう一回聞きたい。
こんなに貪欲になるまで飢えさせたキヨくんが悪いんだから。
｢ねえ、キヨくん、もう一回、｣
顔を覗き込むと、目をパチっと開けたキヨくんと目が合う。
｢好き｣
｢え？｣
さっきとは違う言葉。
でもさっきの言葉より、欲しかった言葉。
｢おやすみー｣
｢いや、ちょっと待って！｣
それだけ言ってキヨくんは横を向いて本当に眠ってしまった。
そよそよと吹く風の音とキヨくんの寝息。
そして私の頭の中で何回も再生されるさっきの言葉。
太陽が真上に昇ってきたせいかな、顔も体もあっつい。
ああ、心臓の音がうるさい。
その音をどうにかして抑えようとしていると、学校が気をきかせてくれたのかチャイムが鳴った。
ふと時間が気になってスマホを見てみれば、もうお昼。
そりゃ太陽も真上にあるわけだ。
｢やば｣
2、3時間目だけサボる予定だったのに、4時間目もサボっちゃった。
私だけならまだしも、巻き込んじゃったなあ。
私の横で気持ちよさそうに眠っているキヨくんの顔を見て申し訳なく思う。
でも、それ以上にその顔を見ているとドキドキする。
どうやってもキヨくんの上手には立てそうにないかな。
ちょっと悔しいけど、今日の天気の良さに免じて許してあげよう。
一人で小さく微笑んで、キヨくんのちょっと傷んでいる髪を撫でた。
その後、お昼ご飯を食べに屋上にやってきたレトさんと牛沢くんを通して担任のハゲの元に呼び出され、二人で怒られたのもいい思い出。
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お題サイト:
『確かに恋だった』 学校でする7題 より
私が学生だった頃は屋上に鍵がかかってました
自由に行けない場所だったからこそ、変に屋上への憧れが強いです
あ〜〜〜、授業をサボって青春したかったな
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ぽっぽ(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます。わわわ、とても嬉しいお言葉...!!私は嬉しくてハゲそうです...! (2018年2月21日 22時) (
レス) id: 5326fc1be3 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - どうしよう！文章の書き方が私好みすぎてハゲそうです！ (2018年2月21日 22時) (レス) id: 033c473335 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳩ポッポ | 作成日時：2018年2月20日 16時
