授業中に屋上で、 【ky】 ページ22
校庭の周りに咲いている桜が散り始めた今日この頃。
私はブランケットをかけて日向に座っている。
「いい天気」
午前中の空気はすごく爽やかで、暖かい日差しを浴びていると眠くなりそう。
何て言っても私はまだ寝起きだし。
欠伸をしながら壁に寄りかかってスマホを手にとる。
時刻は 10時半過ぎ。 3時間目の途中かな。
確か 2 、 3 時間目は同じ授業科目だから、今行っても面倒だなあ。
というか、寝坊をしている時点でやる気はないからね。
ぐいーっと青い空に向かって体を伸ばせば、余計に眠くなる。
もし眠るなら、アラーム係がいないと。
スマホの画面上に指を滑らせ、目を閉じた。
そよそよと時々吹く心地よい風とふわふわのブランケット。
あ、やばい。本当に寝そう。
何分経ったかなんてわからないけど、ついうとうとし始めた時だった。
屋上の錆び付いたドアの開く音が響く。
「おい」
ん、誰か来た。
授業をサボるなんて、後々後悔するのに。
「おい！」
しつこく声をかけてくる誰かに微睡の中から引きずり出される。
もう、誰。
人が気持ちよく寝ようとしてるのに。
眠たい目をこすると、眩しい視界の中に毛先が赤い男子が映りこむ。
あ、忘れてた。
「来てやったのに寝てんなよ」
「んー、ごめん。あまりにも気持ち良くて」
私の隣に不服そうにどかっと座り込む柄の悪そうな男子は私の彼氏、キヨくん。
アラーム係にしてやろうと思って授業中のキヨくんに [ 屋上に来てー ] とさっき連絡をしたんだった。
まさか本当に来てくれるとは。
「授業中なのに、いいの？」
「Aが呼んだんだろ！」
私とは違って意外と真面目なキヨくん。
授業中に居眠りしているところは見たことないし、ノートだってすごく綺麗にとっている。
それにそこそこ成績もいい。
だからこんな不良みたいに髪を染めていても何も言われないんだろうなあ。
そんなキヨくんが授業をサボって来てくれた、私のために、って考えるとついにやけてしまう。
「え、何その顔。ぶっさいく」
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ぽっぽ(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます。わわわ、とても嬉しいお言葉...!!私は嬉しくてハゲそうです...! (2018年2月21日 22時) (
レス) id: 5326fc1be3 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - どうしよう！文章の書き方が私好みすぎてハゲそうです！ (2018年2月21日 22時) (レス) id: 033c473335 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳩ポッポ | 作成日時：2018年2月20日 16時
