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｢違うんだって、レトさん｣
｢だから、何が違うって、｣
｢これ見て｣
相変わらず小さい背中をしているレトさんの前に回り込んで、カバンから一枚のルーズリーフを取り出して見せる。
そこには、キヨのあまり綺麗とは言えない字で｢レトさんドッキリサプライズ大作戦！｣と書いてある。
｢…は？｣
レトさんはその紙を手に取ると、お手本のようなぽかん、とした顔をした。
暗くなってしまった教室ではその先の文字が読みにくいのか、窓際に行って少しだけ明るい状況でそれに目を通している。
箇条書きで流れが書いてあるだけだからそんなに時間はかからないはず。
だけどレトさんは何度も読み返しているようで少し時間が経った後、まだ呑み込めていない顔で私を見つめてきた。
｢なに、これ？｣
｢書いてあるとおりだよ。レトさん、来週誕生日でしょ？｣
だから、キヨと2ヶ月前くらいから計画してたの、と笑って言えば、レトさんはへなへなと力が抜けたように窓へ寄りかかる。
あーあ、言っちゃった。
結構時間をかけてキヨと二人で考えたのになあ。
レトさんに言ってしまったことがバレれば、私が時間に遅れた時なんて以上に何をされるかわかったもんじゃない。
何かそうはならずに済むいい方法は…
あ、ある。
｢ねえねえ、レトさん、逆ドッキリしない？｣
｢はあ？｣
私が必死に絞り出した案に、感情の起伏で体力を消耗しきっているレトさんは何言ってるんだ、という表情を浮かべる。
振り回しちゃって本当に申し訳ないと思っているんだけど、キヨの理不尽な押し付けから身を守るにはこうするしかないの。
それに、私のこの案ならレトさんもきっと楽しめるはず。
窓にもたれ掛かっているレトさんに近づいて、誰も聞いていないのにコソコソと耳打ちをする。
｢めっちゃ楽しそうやん｣
私の案を聞いたレトさんは、さっきとは打って変わって楽しそうな表情を浮かべた。
その案はもちろんすぐに可決。
当初の予定とは違うけと、きっと最高の一日になるはず。
来週のことを想像すると思わず、ふふふ、と笑いが溢れる。
その時レトさんが、あ、と声を発した。
ん？なんか修正点があるのかな。
そんな暢気なことを考えていると、腰に手を回されてぐいっとレトさんの元へ引き寄せられる。
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ぽっぽ(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます。わわわ、とても嬉しいお言葉...!!私は嬉しくてハゲそうです...! (2018年2月21日 22時) (
レス) id: 5326fc1be3 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - どうしよう！文章の書き方が私好みすぎてハゲそうです！ (2018年2月21日 22時) (レス) id: 033c473335 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳩ポッポ | 作成日時：2018年2月20日 16時
