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｢…キヨくんと、できてるんちゃう？｣
｢ちが、…っ！｣
低く小さい声の割には私の頭に重く響く言葉。
そんなことないのに、違うのに。
慌てて違う、と口にしようとすると、壁に押し付けられる。
そして、そのまま口を塞がれた。
｢んっ、ちょ、レトさん、！｣
静かな教室に小さな吐息の音が嫌に響く。
体を手で押してみるけど、やっぱり男の子には敵わない。
仕舞いにはその手すら、壁に縫い付けられる。
いつもとは違う強引な口付けに、訳も分からずに涙が溢れた。
｢違うって、何が違うん？｣
少しして口を離されれば、体は急いで酸素を取り込もうと肩を上下させる。
レトさんの声は相変わらず小さくて低くて。
｢俺に隠れて放課後も、休みの日も二人で会って、それのどこが浮気じゃないって言うん、｣
でも、よく聞くと少し声が震えているような。
ずっと怖くて下を向いていた顔を上げると、さっきまで暗くて見えなかったレトさんの顔が近いおかげでよく見えた。
｢泣いて、る？｣
｢、そんなわけないやろ｣
バッと手を解かれて私に背を向けるレトさんの頬には、涙の跡が見えた気がした。
体格はいいはずのレトさんの背中が小さく見えて、言ってしまったらここまで隠してきた意味がないのに、言わなきゃって気持ちに駆られる。
｢…ごめんね、レトさん｣
｢、謝らんでええよ。俺よりキヨくんの方が、Aちゃんのことわかってるし｣
かっこいいし、と小さく続いた言葉にさっきまでの怖くて不安だった気持ちなんてふわっと消えてしまった。
絶対そんな雰囲気じゃないのに、レトさんの言葉に頬が緩む。
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ぽっぽ(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます。わわわ、とても嬉しいお言葉...!!私は嬉しくてハゲそうです...! (2018年2月21日 22時) (
レス) id: 5326fc1be3 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - どうしよう！文章の書き方が私好みすぎてハゲそうです！ (2018年2月21日 22時) (レス) id: 033c473335 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳩ポッポ | 作成日時：2018年2月20日 16時
