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｢え、｣
とめどなく溢れる涙のせいで視界はぼやけているけど、ふと漏れたレトさんの声が明らかに動揺していることに気付く。
｢ごめん泣いちゃって｣
大丈夫だから、と言って溢れた涙を手で拭う。
ハンカチはバッグの中だから手で拭うしかないのに、ここ最近ちょっと疲れていたこともあって拭っても拭っても涙は止まらなかった。
こんなに泣いたらレトさんに心配かけるのに。
頑張って口角をあげて笑おうとしても、普段とは違って口元が固まっていて上手く笑えない。
おかしいな、いくら嫌なことをされても、苦手な人の前でもいつもなら笑えるのに。
その時、レトさんが私の体を優しく抱きしめた。
私の顔は肩口に埋まり、そこからふんわりとレトさんの香りがする。それにあったかい。
｢見てないから、ええよ｣
耳元で響いた落ち着いた声と私の頭を優しく撫でる手が、必死に蓋をしようとしていた感情を引っ張り出す。
じんわりとまた目元が熱くなってきて、ポロポロと涙が零れた。
その涙は自分で拭わなくても、自然とレトさんの肩口に消えていく。
さっきまでは心がずっしりと砂の詰まった瓶のように重かったのに、今は透き通ったビー玉のように軽くなっていた。
私は涙が落ち着くと、レトさんの腕の中が心地よくてそのまま眠ってしまった。
レトさんはそれに気が付くと、ゆっくりと体勢を変えてソファに寄りかかり、私の寝顔をチラッと覗き込んでふっと小さく笑った。
｢子供みたいやなあ｣
私は、その優しい笑みと愛おしそうに呟かれたその言葉に気付くこともなく、レトさんの腕の中でとても幸せな夢を見れたような気がした。
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レトさんは見ていないフリをしてくれそうだな、って
それと、子供みたいって単に言われたいだけです
わかってくれる人がいると信じてる
いやなことがあったとき 【ky】→←いやなことがあったとき 【rtrt】
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ぽっぽ(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます。わわわ、とても嬉しいお言葉...!!私は嬉しくてハゲそうです...! (2018年2月21日 22時) (
レス) id: 5326fc1be3 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - どうしよう！文章の書き方が私好みすぎてハゲそうです！ (2018年2月21日 22時) (レス) id: 033c473335 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳩ポッポ | 作成日時：2018年2月20日 16時
