【twst】NRC生が敵連合に拾われ雄英高校に行く話【MHA】 (ページ27)

今日:6 hit、昨日:6 hit、合計:281,032 hit

◇２６「バスの中」ページ27

私達は校外にある演習場に移動する為にバスに乗り込んだ。

席の形が独特だったせいで席順はほぼ自由だ。
私は電気君の隣で、正面には鋭児郎君が座っている。

「ねぇ緑谷ちゃん。私、何でも言っちゃうの」

「あ！？はい！？蛙吹さん！！」

「梅雨ちゃんと呼んで。…ねぇ緑谷ちゃん。あなたの“個性”、オールマイトに似てる」

「！！…そ、そそそうかな！？いや、でも僕はその、えー…」

乗車してから数分が経った後、梅雨ちゃんが出久君に向かってとんでもない発言をかました。
オールマイトの“個性”に似てる…か。一応頭に入れておこう。

「待てよ梅雨ちゃん、オールマイトは怪我しねぇぞ？似て非なるアレだぜ。
…でも増強型のシンプルな“個性”っていいな！派手で出来る事も多いしな！」

鋭児郎君の発言に周囲の生徒達は同意しているようだった。
でも、先程の出久君は少し挙動がおかしい。何かを隠してるに違いない。

「俺の“硬化”は対人じゃ強ぇけど、いかんせん地味何だよなぁ」

「僕は凄くかっこいいと思うよ！プロにも十分通用する“個性”だよ！」

「出久君の言う通りだよ！鋭児郎君の“個性”って強いしかっこいいじゃん！」

「そ、そうか…？」

鋭児郎君ってthe・男子高校生って感じの反応をしてくれるからつい媚を売るような発言をしてしまう。
こんなに顔真っ赤にしちゃって、単純で可愛いな。
雄英生とはいえ、健全な男の子はナイトレイブンカレッジ１の美少女の笑顔には勝てないという事だ。
…まぁ女は私１人しかいないから勝手に１番の美少女って名乗れるだけなんだけど。
でも顔は人並みにいいはずだし。お前は黙ってたら付き合えるって故郷ではずっと言われてたし。何も嬉しくないけど。

「ま、まぁ！派手で強えっつったらやっぱ轟と爆豪だろ！」

「でも爆豪ちゃんはキレてばっかだから人気出なさそ」

「んだとコラァ！！出すわ！！」

「ほら」

「この付き合いの浅さで既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されるってすげぇよ」

「てめぇのボキャブラリーは何だコラァ！」

いかにも高校生って感じの会話だ。
こんな言葉遣いをしてたらリドル寮長に首をはねられそうなので私は聞くだけだけど。

そんな中身のない会話をしている間にどうやら演習場についたようだ。
生徒達は相澤先生に続いてバスから降り、演習場に向かって歩き始めた。