【twst】NRC生が敵連合に拾われ雄英高校に行く話【MHA】 (ページ21)

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◇２０「対人戦闘訓練２」ページ21

結果、勝ったのはヒーローチームだった。
しかし今戦のベストは天哉君だ。確かに彼が今回一番冷静に判断が出来ていただろう。

皆が口々に先程の感想を述べているが、興味がなくて客観的にしか見ていなかったので私は少し離れた場所に移動してメモの整理をする。
…勝己君、あの子には要注意だな。あの子の戦闘能力はずば抜けてる。

「おい、そろそろ行くぞ」

「え？あぁ…えっと…」

「…轟焦凍だ」

「焦凍君だね、よろしく！貴方は…」

「…俺もか？障子目蔵だ」

「目蔵君…うん、よろしくね！」

華の女子高生が満面の笑みで挨拶してるのに全くの無反応なのが腹立つ。
普通顔を赤らめたりするもんじゃないのか。私は“顔だけは”抜群に良いって昔から言われてたのに。

…彼らにキレてもしょうがない。
次の出番は私達みたいだし早く行こう。

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「４階北側の広間に１人、もう１人は同階のどこか…素足だな。透明の奴が伏兵として捕らえる係か…？」

彼、凄い“個性”だな…。

「…２人共下がってろ。俺が行く」

焦凍君が壁に手をつくと、パキパキと音を立てながら壁と床がどんどん凍っていった。
彼の“個性”はこれか…。
…いやでも待て。これだと私の出番がないのでは？それは困る。内申点に響くし。この２人だけに点を取られてたまるか。

「焦凍君。行くのは私に任せて」

「は…？氷張ってんだぞ。滑って動けねぇだろ」

「大丈夫、氷にも強いしスピードだって負けない“とっておき”があるから。焦凍君はそのまま全面に氷をお願い」

焦凍君にそう頼むと私は小声で詠唱し、素早くマジカルペンを通路の奥を目掛けて思い切り振り下ろす。
振り下ろされた瞬間、赤い花弁を散らしながら風のようなスピードで“野獣(ビースト)”が４階まで駆け上がった。

「っ！今のは…」

【ヒーローチーム！WIN！！】

…よし、ちゃんと核の場所まで行けたみたい。

『っと……おい、お嬢。くっそ寒いんだけどどうにかしてくれ』

「はいはい、もうじき暖かくなるからね。ありがとうアダム」

アダムは少し不服そうな表情だったが、私に対しては強く文句を言わないので結構扱いやすい。
彼は基本なんでもしてくれるのでスピード勝負だってお手の物だ。
…そのかわり、彼を酷使すればするほど消費する魔力がかなりキツイんだけど。

私は彼に労いの言葉をかけ、彼を霊体化させて皆の元へ戻った。