群青 ページ7
廃ビルの中のバー。そこが私たちの集まる場所である。
「のうのう、弔くんや」
おばあさんのような声で連合のリーダー、死柄木弔に話しかけたのは、
好きな人に変態イカレ女と呼ばれる私こと、天願Aである。
「お前来てたのか、荼毘はいないぞ」
「私が荼毘くん目当てで来たとでも？」
「違うのか」
「正解ですけど」
ぴくッと弔くんの頬が一瞬ひきつる。少しお気に触れたようだ。
崩壊には勝てない、うん。逃げよう。
「お前はあれだ。ゲームの序盤で出てくる、馬鹿みたいに煽るくせに実力が伴ってなくてすぐ死ぬ雑魚だ」
「は〜？？？それは弔くん聞き捨てならないよ？わかったいいよ、勝負しよう」
しょうもない煽りでゲームをする、これはいつものことである。
「今日は何すんの」
「テ〇リス９９」
「タイマンじゃないのね」
「俺はお前の所だけ邪魔しに行くからタイマンだろ」
「それ他の人にも狙われた場合ただのリンチになるの知ってる？」
まぁいいか、とゲーム機を起動すると、ガチャリとドアが開いた。
ドアを開けた人がトンっと一歩店内に足を踏み入れると同時に私は走り出す。
「！！だぁぁあぁびぃぃぃぃぃいい「うるせェな」ゴフッ」
抱きつこうとしたが慣れているかのような動きで躱され、勢いを殺しきれなかった私はドアへ激突した。
痛い……と鼻をさする。少し鼻血が出ている。
鼻をつまんで立ち上がると、彼はすでに弔くんの傍へ行っていた。
「おい荼毘邪魔するなよ」
「あ？何のことだリーダー」
「今からテ〇リス９９でそいつリンチすんだよ」
「へェ、リンチね。俺も入れろよ」
「そこ共謀するのやめてくれない？」
というかやっぱりリンチする気だったのか。と思いながら荼毘くんを追いかけ弔くんの傍へ行く。
私の目的は荼毘くんがいる以上ただ一つ。彼の目である。
ジッと荼毘くんの目を見つめる。この目、この目が好きなんだ。綺麗だ…と。
もはや中毒のようなものである。
「おい変態。いい加減目ェ見つめてくんのやめろ」
「無理」
まぁ確かに鼻血を出して人の目を凝視する様はまさに変態かもしれない。
でも私の鼻血は不可抗力なので私は違うぞ。
心の中で言い訳を並べていると、カウンターの奥にいた黒霧がティッシュを差し出してくれた。
「こちらを。天願A」
黒霧くん、君だけだよ。私に優しくしてくれるのは……。
「荼毘がお好きなのはわかりますが、いい加減にしてくださいね。」
前言撤回。多分此奴店内汚したくないだけだ。
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m(プロフ) - コメント失礼します。どちらのエンドも作ってくださるとは本当に有難いです。これから、更新再開にワクワクした気持ちで待つのが楽しみです。これからも心より応援しております。この作品を作ってくださり、読者のことを考えてくださり、本当にありがとうございます。 (2023年2月10日 21時) (
レス) @page36 id: 0d9b393e0f (このIDを非表示/違反報告)
どこぞのオタク - ぅぴゃぁ 尊い (2023年1月22日 17時) (レス) @page25 id: 625a6655ea (このIDを非表示/違反報告)
モブZ(プロフ) - 話の内容や主人公の性格性とか荼毘の言動とかめっちゃ好きです！更新頑張って下さい！ (2023年1月22日 2時) (レス) @page24 id: 4e3074e3cf (このIDを非表示/違反報告)
燈 - 社畜に年末年始など無いのです。更新遅くてすみません、気長に待って楽しんでいただけたら幸いです。コメントありがとうございます。励みになります。 (2022年12月28日 14時) (レス) id: 9e19da6f1a (このIDを非表示/違反報告)
かもめさ - 最高すぎます…！！！もう好きでしかないです。更新を楽しみにしています！！！ (2022年12月21日 11時) (レス) id: 41ebbd34c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燈 | 作成日時：2022年12月7日 11時
