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《4月10日》-爆豪勝己-
頭が真っ白になった。
『……………………爆豪くん？』
『爆豪くん』
何年ぶりだろうか、
こいつに『勝己』以外で呼ばれたのは。
『…私達、やらかしちゃった………？』
その一言で俺は全てを察した。
もうこいつの脳はかなりやられちまってる。
全く追いつかねぇ頭を必死に働かせていたが、
次に放たれた一言で俺の頭はとうとう真っ白になった。
『ねぇ、……焦凍は？』
何だそれ。
お前が男を名前で呼ぶのは俺だけなのに。
『爆豪くん料理もやっぱすごいね…いただいてもいいかな？』
「………あぁ………………………」
動揺が止まんなかった。
『美味しい…！爆豪くん、立派な主夫になれるよ〜！笑』
「…そうかよ。」
いつもはそんなに褒めねぇ癖に。
毎日俺の料理食ってる癖に。
『…焦凍知らない？帰ってきてないよね？』
知らねぇよ。
その名前を出すんじゃねぇ。
「知らねぇ、ここは俺ん家だ。」
そう言うとAはスマホをいじり始めた。
今こいつに当たったところでどうにもならねぇのに何してんだ俺。
『ごめん爆豪くん。家間違えてたの私の方みたい。』
「……………。」
その一言に更に驚いて俺は言葉を返せなかった。
嫌だが、今のAにとって俺はただの浮気相手にすぎねぇ。
とりあえずこいつは今日デクと仕事のはずだから、俺は轟に話をつけた後にデクにこの事を伝えておく事にした。
『じゃあ、一晩お世話になりました。』
『あの昨夜のこと…、焦凍には黙っていて貰えない？』
るせぇ。
黙るもクソもねぇんだよ。
なァ、
「……お前にとって俺はなんだ？」
返ってくることばは分かってんのに、
『普通に友達かな、ごめん。』
そんな事を確認しちまった。
「……そうかよ。」
そう言うと俺は部屋に戻った。
玄関が閉まった音が部屋中に響く。
俺はスマホを取り出して5日前にホテルで撮ったあの写真を見た。
目が熱い。
余計なモンが溢れて視界を邪魔しやがる。
「何が何でも取り返してやんよ。」
俺は急いで家を出て轟の家に向かうとちょうどAが家から飛び出して来るのが見えた。
仕事か。デクんとこなら安心だ。
「おい、半分野郎。」
こいつとAの事を真剣に話すのは
あん時の放課後以来だ。
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華(プロフ) - 緑風さん» ありがとうございます！また新しい作品が書けたら書きたいので是非よろしくお願いします...！ (2019年9月30日 11時) (
レス) id: 829e9099e6 (このIDを非表示/違反報告)
緑風 - もっと早くこんな作品に出会いたかった！主人公の記憶が塗り替えられていく過程がすごく印象的でした。感動しました。このままどんどん続編読んでいきますね！ (2019年9月17日 1時) (レス) id: b476641bcb (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ＊あまふく＊さん» ありがとうございます！あああ続編まで本当に嬉しいです(T_T)これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年3月6日 20時) (レス) id: 3752a9b114 (このIDを非表示/違反報告)
＊あまふく＊(プロフ) - かっちゃん推しなんで嬉しいです！記憶が反対になってしまうなんてなんて切ない...！！泣きました。続編なども見させてもらってます！これからも頑張ってください！ (2019年3月5日 23時) (レス) id: cfae17b029 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ミライさん» そのお言葉が大変嬉しいです(T_T)(T_T)こちらこそ本当にありがとうございます！！ (2019年2月18日 2時) (レス) id: bddee0af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華 | 作成日時：2019年1月2日 0時
