30__《4月10日》轟焦凍�� ページ30
「Aの記憶が狂ってるのを分かってやったンだよなァ？」
「そうだ。」
「言ったはずだよなァ？あん時放課後、手ェ出すなって。なァ？」
「……どうせAは俺には振り向いてくれねぇ。分かってんだ。だからせめて今だけでもと思っちまった。わりぃ。」
そう言ったけど、本心は少し違ぇ。
いっその事、このまま俺のモノにしてしまいたい。
「…………そうかよ。……許した訳じゃねぇ。今から約束事を決めさせろ。」
「なんだ？」
「あいつは恐らく暫くお前んとこに世話んなる。その間これ以上手出すな。キスもダメだ。」
爆豪は鋭い目つきで俺を睨むと強い口調で言った。
Aの事になると爆豪は怖ぇ、仕方ねぇ。
「分かった。だが、」
「あ゛？」
「もしあいつの記憶が取り返しつかねぇ事になったらどうするんだ？」
「何言ってんだテメェ…………」
爆豪の言う通りだ。
何言ってんだろうな、俺。
「俺の代わりは嫌なんだろ？協力するんじゃねェのかよォ？なァ？？テメェ、ヴィランに加勢するのか？それなら本気でブッ殺すぞ」
爆豪はじりじりと俺に近づいて低い声でそう言った。
かと思えば急に俺から離れたので驚いて顔をあげると、
そこにはさっきまでの憎しみの目じゃなくて、
真っ直ぐな透き通った目をした爆豪が立っていた。
「お前、ヒーローだろ。」
�爛辧璽蹇辞�
その言葉にハッとした。
…そうだ俺はヒーローだ。
自分の力で
戦わねぇとだよな…。
俺はまた昔みたいに、
欲に支配されてどうかしちまってた。
「あぁお前の代わりは嫌だ。もちろん協力する。」
「すまねぇ、頭冷やしてくる。」
そう言うと爆豪は少し表情を和らげて再びドアに背をかけるとまた話し出した。
「俺が今Aに近づくと混乱させちまうかもしれねぇ。だから今はお前に預けるのが最善策なんだ。…約束は守って欲しい。」
「分かった。」
俺が目を見て答えると爆豪は帰って行った。
複雑だが、
やっぱりAには本当の俺を見て欲しい。
Aの人生は壊したくねぇ。
それに、
大切な友達を失いたくねぇ。
風が吹いたので窓を閉めようと思って覗くと、
桜の花はすっかり散ってしまっていた。
祝福なんて、ただの妄想に過ぎなかった。
31__《4月10日》爆豪勝己�、�←29__《4月10日》轟焦凍��
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華(プロフ) - 緑風さん» ありがとうございます！また新しい作品が書けたら書きたいので是非よろしくお願いします...！ (2019年9月30日 11時) (
レス) id: 829e9099e6 (このIDを非表示/違反報告)
緑風 - もっと早くこんな作品に出会いたかった！主人公の記憶が塗り替えられていく過程がすごく印象的でした。感動しました。このままどんどん続編読んでいきますね！ (2019年9月17日 1時) (レス) id: b476641bcb (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ＊あまふく＊さん» ありがとうございます！あああ続編まで本当に嬉しいです(T_T)これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年3月6日 20時) (レス) id: 3752a9b114 (このIDを非表示/違反報告)
＊あまふく＊(プロフ) - かっちゃん推しなんで嬉しいです！記憶が反対になってしまうなんてなんて切ない...！！泣きました。続編なども見させてもらってます！これからも頑張ってください！ (2019年3月5日 23時) (レス) id: cfae17b029 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ミライさん» そのお言葉が大変嬉しいです(T_T)(T_T)こちらこそ本当にありがとうございます！！ (2019年2月18日 2時) (レス) id: bddee0af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華 | 作成日時：2019年1月2日 0時
