21__海と勝己�� ページ21
帰りの車で轟くんはいつも通り「身体冷やすな」とか「ちゃんと寝ろ」とか「�犢貍播爿瓩硫任砲覆譟廚箸�、
割と普通に接してくれた。
私は勝己になんて言えばいいんだろう。
轟くんの助手席に座った事は無いのに、
その横顔で安心してしまう自分が確かにいる。
轟くんと勝己を間違えてしまった自分は、
エイプリルフールの嘘ではなかった。
ーーーーー
《4月5日》
あれから結局あの事を勝己に話せないうちに4日が経ってしまった。
今日明日は私も勝己も仕事が休みだったので、
たまには出かけてリラックスしようという勝己の提案もあって私達はホテルを取って出かける事にした。
「久しぶりだな、こうして出かけんのも。」
『そうだね。』
気づけば桜の花は半分くらい散ってしまった。
泣いている私を勝己が撫でてくれたあの日はまだ咲き始めだったのに、月日の流れは速いなと感じた。
それから轟くんとの4日前の話をいつ切り出そうか迷っているうちに勝己が先に口を開いた。
「着いたぞ。」
そう言われて車を降りると潮風が鼻をくすぐった。
『綺麗。』
目の前には青い海が一面に広がっていた。
思い返してみて、
勝己と海に来るのは初めてだった。
それから私達は歩いて水際まで行った。
4月の海はまだ冷たくて、
触れた指先は風に当たってすーっと冷えた。
「こんなバカみてぇに広い海も色んな人間や環境によって汚されたりする。」
私が遠くの水平線を眺めていると
勝己は突然そんな事を言った。
「でもな、それでもやっぱり海は綺麗なんだよ。」
「自然の力には敵わねぇ。」
何を言っているのかと思ってきょとんとしていると、勝己は私の方に顔を向けて
「俺達も、この海みたいになれるといいな。」
そんな事を言って照れ臭そうに笑った。
眩しかった。
私には勿体なさすぎる程。
私は不意にそんな彼をカメラに収めた。
『負けない。』
この先私達の運命は残酷だと思う。
けど戦わなければいけない。
だって私はヒーローなんだから。
守るものが多くて、
負けられないの。
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華(プロフ) - 緑風さん» ありがとうございます！また新しい作品が書けたら書きたいので是非よろしくお願いします...！ (2019年9月30日 11時) (
レス) id: 829e9099e6 (このIDを非表示/違反報告)
緑風 - もっと早くこんな作品に出会いたかった！主人公の記憶が塗り替えられていく過程がすごく印象的でした。感動しました。このままどんどん続編読んでいきますね！ (2019年9月17日 1時) (レス) id: b476641bcb (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ＊あまふく＊さん» ありがとうございます！あああ続編まで本当に嬉しいです(T_T)これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年3月6日 20時) (レス) id: 3752a9b114 (このIDを非表示/違反報告)
＊あまふく＊(プロフ) - かっちゃん推しなんで嬉しいです！記憶が反対になってしまうなんてなんて切ない...！！泣きました。続編なども見させてもらってます！これからも頑張ってください！ (2019年3月5日 23時) (レス) id: cfae17b029 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ミライさん» そのお言葉が大変嬉しいです(T_T)(T_T)こちらこそ本当にありがとうございます！！ (2019年2月18日 2時) (レス) id: bddee0af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華 | 作成日時：2019年1月2日 0時
