轟くん、その５２ ページ13
目が覚めると、天井が映った。
ということはここは屋内だな。
状況を把握するために上体を起こすと、途端に頭に激痛が走った。
「……ッ！？うおおおいったああああ……！！」
頭を触ると、包帯っぽい感触がした。近くの鏡を見ると、案の定、私の頭には包帯がグルグルと巻かれていた。
唇の横には大きめの絆創膏が貼ってあった。
そこで、脳をフル回転させて考える。
まず、ここはどこだ。そして何日の何時だ。
確か私はチンピラに腹パンされて、それで……あれ、そっからの記憶が無い。
気を失ったのかも。頭が痛いということは、頭を殴られたのかな。
そのときに口も切れたのかもしれない。
じゃあここは病院か。そういえば、私が今座ってるベッドも病院のそれっぽい。
もちろん個室じゃないけど、私の他には誰もいないっぽかった。
体育祭に支障が出なければいいけどな……。
ズキズキする頭の痛みを堪えながらぼーっとしていた時、病室の扉が開いた。
「Aっ……！！」
「お、お母さん」
ダッと駆け寄ってきたお母さん。
少し目が赤い。泣いてたのかな。
お母さんの後ろから、お医者さんが入ってきた。
ニコニコしていて優しそうな人だ。
「おはようございます。頭は痛みませんか？」
「あ、少し……大分、痛いです」
そう答えると、お医者さんとお母さんは顔を見合わせて、悲しそうな顔をした。
「……え、何ですか？」
「A。あなたをこんな風にした人達は捕まったの」
「そうなんだ」
ならよかったじゃんと言おうとしたら、お母さんが私の言葉を遮った。
「だけどね、……体育祭には、出ない方がいいって」
「…………え？」
「……頭を殴られたようなので、激しい運動は避けた方がいいです」
お母さんの言葉の意味を理解する前に、お医者さんがトドメを指してくる。
「わっ、私は大丈夫ですよ！？体育祭、出れまッ……うぅ」
反論をしようとしたところで、頭がまたズキンと激しく痛み出した。
「……来年も、あるでしょう？今年は…………止めましょう」
「お母さんっ……！でも……！！」
悔しい。折角プロヒーローに見てもらえる機会だったのに。
少し、泣いた。
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長月始(プロフ) - わかりました (2017年9月2日 15時) (
レス) id: 14d941bd84 (このIDを非表示/違反報告)
ぱしゃん - 長月始さん» それでも出来ないようなら、お手数ですが、一番下の作者名のところから入ってください。すみません。 (2017年9月2日 15時) (レス) id: 4636ddc446 (このIDを非表示/違反報告)
ぱしゃん - 長月始さん» 時間を置いてからじゃないとダメみたいですね…。ぜひ時間を置いてから、3もよろしくお願いします！ (2017年9月2日 15時) (レス) id: 4636ddc446 (このIDを非表示/違反報告)
長月始(プロフ) - この小説の続きを見るを押したんですけど、続きにいかずに2に戻ってしまいました。 (2017年9月1日 21時) (レス) id: 14d941bd84 (このIDを非表示/違反報告)
ぱしゃん - 詢麻さん» ぎゃああああホントですかありがとうございますうううう禿げて倒れます(?)ありがとうございます。 (2017年8月30日 20時) (レス) id: 4636ddc446 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱしゃん | 作成日時：2017年8月11日 11時
