６２ ページ12
朝、鏡に映った自分の顔を見て驚いた。
目がパンパンに腫れていて、顔色も心なしか悪かった。
昨日はあれから爆豪くんが部屋まで送ってくれて
泣き疲れた私はそのままベッドで寝てしまった。
『 夢だったらよかったのに 』
考えても仕方のないことだけど、
消太くんの一言が脳裏に焼き付いて離れなかった。
『 あー！くよくよしてもしょうがない！ 』
重たい腰を上げて制服に身を包んだ。
この顔をみんなに見られたくないけど、
遅刻するほうがよっぽど注目されるし。
いっそのこと帽子でも深く被って誤魔化そうかなんて
変な考えばっかり思いついた。
部屋を出てから今日は誰ともすれ違わなかった。
変だなと思って広間に入ってそれは的中した。
『 誰もいない、、？ 』
時計の針は６時半を指しているのに、
いつも賑やかな広間には誰の姿も見当たらなかった。
切「 あれ、、？A？ 」
『 鋭児郎くん！ 』
寮の入口から入ってきたのは鋭児郎くんだった。
体操着のズボンとタンクトップ姿、
首にかけたタオルで汗を拭いていた。
切「 どうした？今日休みだぜ？ 」
『 ！？、、、えっと、、、 』
忘れてたなんて言えずに黙ってしまった
制服姿の私を彼は不思議そうに見ていた。
『 あはは〜！なんとなくね、制服着てみたの！ 』
へらへら笑ってみせた私に対して
鋭児郎くんは「 そうか！」なんて同じように笑っていたけど
どことなく心配そうにしていた。
切「 なぁA、ちょっとその辺散歩しねぇ？ 」
『 、、うん、いいけど？ 』
彼の背中を追って外に出た。
ジリジリと照りつける太陽に一瞬でじんわりと汗をかいた。
そういえば、鋭児郎くんと２人で話すことって
あんまりなかったかもしれないな。
いつも電気くんか範太くんがいて
３人とか４人で話している方が多い気がする。
『 鋭児郎くん、朝練してたの？ 』
切「 おう！っつっても、走ってただけだけどな！ 」
『 走ってるだけで、朝練だよ〜 』
切「 Aだって、相澤先生と朝練してるだろ？ 」
ふと、でた‘’相澤先生,,というワード。
歩いていた道が昨日泣いていた場所だと気づいて
また思い出してしまった。
切「 A？聞いてっか？ 」
『 うん！あ、聞いてる聞いてる！ 』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 306人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
pi(プロフ) - あかりさん» あかりさんコメントありがとうございます！更新楽しみにしていただけてるなんて嬉しすぎます（ ; ; ）変わらず楽しんでいただけるように頑張ります！ (2023年2月14日 20時) (
レス) id: 5ffb248159 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 可愛くて更新ずっと待ってしまいます！！次の更新も楽しみにしてます！ (2023年2月14日 16時) (レス) @page19 id: 54862b6f0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：pi | 作成日時：2023年1月27日 0時
