*8話 鬼と暮らす妹*炭治郎視点 ページ10
初めは、誰か分からなかった。
顔は似ている方だと思うが、あまりにAが綺麗になっていたから…。
匂いで気付いた。優しく…強い…そして、甘さを含むような、そんな匂い。
ただ、彼女からは微かに他の匂いもする。
特に首元に着けていたリボンと簪からその匂いはしていた。
その匂いはよく知っているもので…
殺された家族の元に残っていた匂いと同じものだった。
簪は違うが、首元のリボンは恐らく鬼舞辻無惨から与えられたものではないだろうか。
だから、聞いた。
「…その…Aは今、鬼と一緒に暮らしてるのか…?」
すると、Aは小さく頷いた。
彼女は間違いなく人間だ。
人間を傍らに置いておくだなんて…鬼舞辻無惨はそういうことをするだろうか。
「炭治郎は今、鬼殺隊にいるんだね」
上擦った声。微かに震えていた。
「あぁ。禰豆子を人間に戻すために」
「禰豆子は鬼…なんだよね?どうして匂いが他の鬼達とは違うの…?」
「禰豆子は人間を喰べないんだ」
そう言うと、Aは目を見開いた。
「鬼が人を喰べないって…そんなことあり得るの…?」
「禰豆子は寝ることで体力を回復してるんだ」
「そう…なんだ」
Aが禰豆子に呼びかける。
禰豆子はAのことを朧気に覚えているのだろう、箱を引っ掻く音が大きくなる。
「A。言わなくちゃいけないことがあるんだ」
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愛しています - 更新頑張ってください\\\٩(๑`^´๑)۶//// (2021年10月27日 21時) (レス) @page15 id: 4c75cf9549 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 更新大変でしょうががんばってください (2020年4月22日 16時) (レス) id: 3f59961631 (このIDを非表示/違反報告)
みはる - なんか、、、すごく面白いです!(語彙力がなくてすみません、、、) 続き楽しみにしています! (2020年4月17日 8時) (レス) id: bdd41f57a7 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - めちゃくちゃ面白いくて言葉になりませんでした (2020年4月10日 22時) (レス) id: bf878b2d72 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - この話とても面白いです!これからも投稿お願いします! (2020年4月8日 20時) (レス) id: bf878b2d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ami☆ | 作成日時:2020年1月23日 17時