*6話 邂逅* ページ8
それから数ヶ月が過ぎた。
その日は食堂での給仕があった。
いつも通り客に食事を提供し、愛想を振りまく。
ガラガラと扉が開き、入ってきた客に挨拶をする。
「いらっしゃいませ」
「…もしかして…A、なのか…?」
名前を呼ばれ、顔を上げる。
そこにいたのは…
「えっと…も、もしかして…炭治郎…なの…?」
12年前に生き別れた双子の兄だった。
懐かしい匂い。
そして、もうひとつ…懐かしい匂いが、炭治郎が背負っている木箱の中からする。
「その中にいるのは、禰豆子…?」
「あぁ…」
とりあえず炭治郎を席へと案内する。
禰豆子の匂いは変わっていた。人間の匂いよりも、鬼に近い匂い。けれど、鬼とは少し違う独特な匂い。
「えーっと…ご注文は…?」
「それより、Aの話が聞きたい」
腕を掴まれる。
当たり前だが、子どもの時よりも力が強くて…双子の兄妹であるにも関わらず、どきりとしてしまう。
「今仕事中…。
もう少しで終わるから、待ってもらってもいい?私も炭治郎と話したいことがある」
禰豆子のこと、詳しく聞きたい。
もちろん、炭治郎自身のことも。
格好から見て、炭治郎は今鬼殺隊に所属しているんだろう。
それに…匂いから、私に対し戸惑いを感じていることがわかる。
きっと、私がずっと"鬼"と生活してきたから匂いでわかるんだろう。
今の私達は双子として生を受けたにも関わらず__
敵同士だ。
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愛しています - 更新頑張ってください\\\٩(๑`^´๑)۶//// (2021年10月27日 21時) (レス) @page15 id: 4c75cf9549 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 更新大変でしょうががんばってください (2020年4月22日 16時) (レス) id: 3f59961631 (このIDを非表示/違反報告)
みはる - なんか、、、すごく面白いです!(語彙力がなくてすみません、、、) 続き楽しみにしています! (2020年4月17日 8時) (レス) id: bdd41f57a7 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - めちゃくちゃ面白いくて言葉になりませんでした (2020年4月10日 22時) (レス) id: bf878b2d72 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 - この話とても面白いです!これからも投稿お願いします! (2020年4月8日 20時) (レス) id: bf878b2d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ami☆ | 作成日時:2020年1月23日 17時