炭治郎の双子の妹は、人間だけど無惨様と上弦の鬼に愛されています【鬼滅の刃】

＊11話 親代わり＊ ページ13

屋敷へと戻り、1番奥の暗い部屋へと入る。



中には黒死牟さんがいる。



「遅かったな…」



「うん。12年振りに、血の繋がった兄妹と会ったの」



「…」



黒死牟さんの匂いが揺れた。



禰豆子は人間を喰べない。そして、恐らくだが…鬼殺隊に属しているのに無惨様に殺されないということは、呪いを自分で外しているのだろう。



禰豆子は特別な鬼。きっと、無惨様は禰豆子を殺したいと思っているはずだ。



そして、それは上弦達にも共有されている。



「"あの話"は聞いたのか…？」



あの話、というのは多分…無惨様が肉親を殺したことだろう。



私は頷く。



「聞いたよ。でも、なんとも思わなかった」



「そうか…。だが、良いのか…兄妹に会えたのだろう…？」



「黒死牟さんだって分かってるでしょ？私にとっての家族は、黒死牟さんだって」



他の上弦は親戚みたいなものかも。



そう言って笑うと、黒死牟さんが僅かに微笑んだ…そんな気がした。

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