*5話 夫婦として* ページ5
その日の夜。
天元さんが私の寝室を訪れた。
突然のことで驚いたが、平静を装い床の準備をした。
「珍しいですね。私のところにいらっしゃるだなんて」
「そうだなぁ。Aはお子様だから地味に遠慮してたな」
「私はもう17です。初夜以来いらしてくださらないから、私に魅力がないのかと思いましたよ」
少し皮肉混じりにそう言うと、先に布団に座っていた天元さんに手を引っ張られ、抱きしめられる。
「…悪かったな。随分気にしてたんだな」
「別に…気になんてしてません」
そう言うと、天元さんはふっと笑った。
「最近は少しずつ感情を表に出すようになってきたな」
「そうでしょうか…」
「おう。嫁いできた時は能面みたいで、梅の花が似合うド派手な美人なのに勿体ねぇって思ってたぜ」
「…能面、ですか」
確かにそうだったかもしれない。感情を殺す術ばかり教えられてきた私は、ただ機械的に笑うことしかできなかった。
ここに来て、私は自分の感情の出し方を思い出した。
そして、コロコロと表情が変わる善逸を少し羨ましいと感じたのだ。
「…俺はAが笑うようになって嬉しく思うぜ」
天元さんの腕に力が入る。私は彼を抱きしめ返す。
「A。この2年でド派手に色っぽくなったな」
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順位もついていて、なんとお礼を申し上げたら良いか…。
まだまだ続きますので、どうぞこれからもよろしくお願いします!
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纈 - とても好きです!これからどう話が動くのか楽しみにしています!更新頑張ってください! (2020年1月24日 16時) (レス) id: 2584a19f5a (このIDを非表示/違反報告)
ami☆(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます…! 健気な善逸、好みです…! これからも読んでくださると嬉しいです! (2020年1月23日 21時) (レス) id: 8fb5979ada (このIDを非表示/違反報告)
おもち - コメント失礼します!善逸くんが健気で可愛いです!! (2020年1月23日 21時) (レス) id: 203d84a786 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ami☆ | 作成日時:2020年1月23日 11時