【鬼滅の刃】鬼殺の隊士専門の遊女

＊7話＊ ページ7

生娘ではないし、体に傷がたくさんあるし、奇妙奇天烈な髪をした女を嫁にしたいと思う奇特は人はいないかもしれない。



だが、夢見ることは自由だろう。



普通に結婚して子どもを産んで。そういう幸せを手に入れてみたい。



無理なことだと分かっているため、自嘲じみた笑みを浮かべる。



義勇は踵を返し、私を見た。



「今のままだと結婚は厳しいだろうな」



義勇は言葉足らずだ。



錆兎を失って他人と一線引いて接してきたせいなのだろう。



でも、私は義勇の言いたいことが分かる。



「辞めれば結婚してくれるって言いたいのね」



「なっ、別に俺は…」



「気持ちは有難いけど、結婚したいから辞めるってのはしたくないの」



なんてわがままなのだろう。義勇と結婚すれば私は幸せになれるかもしれない。勝手知ったる仲だし。



でも、鬼殺隊士で…更に柱ともなれば明日の身なんて分からない。



私には、義勇と結婚する覚悟がないのだ。



「義勇にはもっと良い人がいるよ」








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