【刀剣乱舞】主従逆転本丸

＊26話 遅いよ＊ ページ30

加州が私と光忠、2人だけにならないように昼食の準備を手伝ってくれた。







…のは良いんだけど…







「わぁ、A。どうしたの、その格好？ 可愛いけど」







「ふりふりしてますねー」







「風が吹いたら見えそうだねえ。 え？何がって？ふふふ」







好奇の視線に晒される。 大広間に昼食を運ぶ度、物凄く見られる。







蛍がくいくいっと私のスカートを引く。







「えへへ。良く似合ってる」







「…あ、ありがとう…」







「俺のときも可愛い格好してね？」







「え…そ、それはどうかなぁ…あはは…」







できればこういう格好、もう二度としたくないんだけど。







暗い目を細める蛍にはそうハッキリ言えなかった。







…蛍、怒らせると怖いからね…。







「A、こっちおいで」







「…うん」







加州に呼ばれ、隣に腰を下ろす。 右隣加州、左隣安定だ。







自室で食べていた私にとって席なんて関係ないから…自由に変えられるのは良いかも。







「Aが可愛いからって、みんなちょっかい出さないでね？ Aは今日、俺の"オモチャ"なんだからさ」







「……………」







「Aも大変だね。清光のオモチャなんてさ」







「安定…良いんだよ。それで少しでも闇がなくなったら嬉しいから…」







顔を俯かせる。加州は大切な人。加州を愛してあげたい。







「それはないかな」







「えっ」







顔を上げ、安定を見る。酷く、悲しそうな顔。







「安定も加州と同じこと言うの…？闇落ちした刀は救えないって」







「…うん。残念ながらね」







「…っ。どうして！？どうして救えないのっ！？」







加州も安定も…刀剣が言うなら本当のことなんだろう。







でも、納得なんてできなくて。安定の手を掴んだ。







温かい手。 安定は私の手を払う。







「もう手遅れなんだよ、何もかも＿＿」









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新作のお知らせです！



【刀剣乱舞】百鬼夜行



"人ならざるもの"専用の遊廓で働く、半端者の話です！




平安刀中心に書いていこうかなぁと思っています！




内容は際どくなるかもしれません…！まぁ、裏吉原の男花魁やこの主従逆転本丸ぐらいですかね？




読んでくださると嬉しいです(*´∀｀)

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