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*理由2 一期と* ページ3

「私と寝てくださいますな?」





手入れ部屋に連れ込まれ、逃げられないように壁に追い込まれ顔の横に両手をつかれる。





「一期がそう言うのであれば」





誰かと身体を重ねるのは、これで何度目なんだろうか。





最初は痛かったし、やりたくないと思っていたけれど…回数を重ねる度に麻痺したのだろう。





今は拒否するつもりもないし、気持ち良いとさえ感じてしまう。





一期は壁についていた手を私の頬に添えると、顔を上げさせる。





そして、私に口付けをする。





触れるだけの口付け。だが、一期の舌が唇を割って入る。





「んんっ…ぁ…」





その舌に自分の舌を絡ませると、鼻にかかったような甘ったるい声が出る。





少し鉄の味がする。致し方ない。なんせ、一期は中傷で全身傷だらけなのだから。





彼は虚ろな目をしたまま、私の舌に貪りつく。





この夜伽に愛なんてない。ただ、手入れをするためにしているだけのこと。





一期が唇を離す。いやらしく、銀の糸が引く。彼はそれを手の甲で拭う。





「脱がせても良いですかな?」





「…はい」





一期が着ていた着物の帯に手を掛ける。彼はその緑の帯をスルスルっと器用に解く。





前を隠そうとしたが、その手は一期に掴まれ、頭の上で拘束される。





「まだ恥じらいがあるのですな」





「…いくら身体を重ねようと、そればかりは慣れません」





「まぁ、良いのではないですか? その方が男としては燃えますからな」





クスリと一期は笑う。あぁ、彼はいつも目は笑ってないな。





「それにしても貴女は常に誰かに抱かれているというのに綺麗なままですな。


…私が傷をつけたいですな」





「鶴丸や光忠に怒られて良いと言うのであれば、好きにしてください」





「ははは、それは怖いですなぁ」

*理由3 気遣いができる薬研*→←*理由1 手入れから*



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しの - 更新頑張ってください (2019年7月16日 0時) (レス) id: 5129f74190 (このIDを非表示/違反報告)
水面 - 更新ファイト!です♪ (2017年12月28日 23時) (レス) id: 9666acc8b2 (このIDを非表示/違反報告)
ダサクシャ522 - 更新頑張ってください!(⌒∀⌒)/シ (2017年7月27日 18時) (レス) id: 577bbc7a82 (このIDを非表示/違反報告)
零戦 - ami☆さんの作品新作出たらすぐ見てます!今回も続きがきになる・・・|¬`)けど、無理せずコツコツ更新頑張ってください!応援してます! (2016年8月13日 1時) (レス) id: d2dfc0a861 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ami☆ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/ami22665020  
作成日時:2016年8月12日 0時

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