ある日目が覚めたら、くるん兄弟の幼馴染になってました〜芋兄弟の真ん中なんて聞いてません〜 (ページ4)

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＊3話　理想の夢＊ページ4

「ん！？き、金髪…？」

ふぉお、金髪ってなんか憧れがあったんだよね。染めてみたかったんだけど、似合わないだろうし、同じ学部の人は黒髪か茶髪ばっかりで派手髪の人少なかったもんなぁ。目立つ勇気はなかった。

「これは、私の願望が反映された夢なのかな…」

じゃ、じゃあもしや、顔も違ってたり…？

鏡で確認したい気持ちに駆られ、のそのそとベッドから出る。

もちろん、ロマとイタちゃんを起こさないようにね。

にしても、内装がすごく良いな、このお家。壁には風景画が飾ってあるし、スタンドライトは花を模している。ベッドサイドのテーブルの上には、綺麗なブルーデイジーが花瓶に生けてある。

くるん兄弟の部屋良すぎる…っ。

夢だからか、漫画で見たのとは違うような気がするが、良い部屋なのには違いない。

寝室から出ると、部屋が数部屋と階段があるのが見えた。

部屋も気になるが、なんだか勝手に開けてはいけないような気がして、とりあえず階段を下りる。

下の階はリビングキッチンとバスルームがあるようだ。

キッチンは広く、綺麗に片付いていて、リビングには布製のおしゃれなソファーが置かれていた。

私は目的のバスルームへと入ると、愕然とした。

…お風呂が、浴槽がない。

あるのはシャワーだけ。そして、そのすぐ隣にトイレがある。

確かに海外ではお風呂に…浴槽に入る習慣がないと聞いていたけれど…

これが普通なのか…？いや、夢だから自分の知識から再現している場合もある。

ぶんぶんと頭を横に振り、お目当ての洗面台の前に立つ。

「ふ、ふおー！び、美女だぁ！金髪、碧眼…！す、すっぴんで…更には寝起きでこのお顔って美人すぎない…！？髪もサラツヤでもう…もう…！私の理想が詰まってる！なんて素晴らしい夢なの…！」

顔をペタペタと触る。くるん兄弟が存在する世界(しかも一緒に寝てたってことは親しい仲？)で、自分は美女で…って、理想的すぎてなんと言ったらいいか…。

背中の中程まである金の髪は一切癖がなく、サラリと流れている。天色の瞳は大きいながらもキリリとしていて、真顔だと少し冷たい印象を受ける。美女の真顔、迫力がある。

おまけにスタイルもいい。出る所は出て、引っ込む所は引っ込んでる。Tシャツ1枚だから体型がよく分かる。触った感じ、腹筋も割れている。あと、背が高い。