ある日目が覚めたら、くるん兄弟の幼馴染になってました〜芋兄弟の真ん中なんて聞いてません〜 (ページ11)

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＊10話　後ろめたさ＊ページ11

とりあえず履修している科目を教えてもらい、講義室へとやって来た。

「お前…今までどこに行っていたのであるか？」

着いて早々に話しかけてきたのは、

「スイ…じゃない、バッシュ。えーっと、実は記憶がなくて…」

「は？」

バッシュだった。威圧感を感じるキリッとした目からは、心配の色が見て取れた。

Aと仲良かったんだろうか。

「よく分からんが…ツーツィアも心配していたぞ。後で会ってやってくれ」

「え？ツーツィア…？」

「お前、我が輩の妹のことも忘れたのであるか！？」

バンっと机を叩きながら立ち上がるバッシュに、びくりと肩が揺れた。

…バッシュの妹。といえば、リヒテンかな？

リヒテンは作者さんから名前がつけられてなかった。だから、私は知らない。

…これが夢であるならば、知らないはずの情報をなぜ…？

「A！我が輩の話を無視するな！」

考え込んでしまうと、バッシュに怒られてしまった。

「ご、ごめんなさい。失踪？した時に記憶がおかしくなってしまったのかも。ツーツィアには必ず会いに行くと伝えてくれないかな？」

「了解した。だが、失踪に記憶喪失か。何か嫌なことでもあったのだろうか」

「さぁ…」

嘘をついているため、バッシュに曖昧に微笑んだ。

そして、空いている席に着くと、講義を受けたのだった。