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私の屋上 ページ10

呆然としてるうちに私の葬式は終わって、お母さんたちは帰って行った。
私はふらふらと外に出てうずくまった。




みんな私に気づかないで歩いてって。
みんな私に声なんてかけてくれなくて。



なんだか胸にぽっかりと穴が空いたみたいだった。
誰も私のことなんか気にかけてくれない。
…少し、寂しかった。



なんでだろう?
前まではこんなのなかったのに。



ため息をついて立ち上がると路地裏から聞き覚えのある笑い声が聞こえた。
…行ってみるか。




笑い声に引き寄せられるように路地裏に行くと、私をいじめてたあいつらがお腹を抱えて笑っていた。




「あははははっ!!!
あーもうお腹痛い!
見た?
あいつの母親!!!」


「笑いこらえるの大変だったよね!!
顔ぐっしゃぐしゃでさぁ!!
たかがクズが一人いなくなっただけじゃん?
どうしてそこまで悲しめるのかがわかんないわ!」


「ほんとほんと!!
あ、あとさ、あいつ遺書書いてたよね!
ま、ビリビリに破いて捨ててやったけど!」


「無防備に置いとくのが悪いんだよね〜
ていうかあんな簡単に死ぬとか思ってなかったわ…
もうちょっと殴っとけばよかったわ〜」






…え?
遺書…破られた…の?




「つーかあのクソババア、何回も家に来てうざいんだけど。
いい加減愛想笑いすんのも疲れたわー」


「それな!
諦めろっつの!」


「親がクズだからあいつもクズだったんだよね。
納得〜」




やめて。
私ならまだしも、お母さんのことは悪く言わないで。
クズは私だけでいい。
お母さんは違うの。
お母さんは何も悪くないの。
私が死んだのは全部…





『お前らのせいだ』






「…え?」


「え…嘘でしょ…A…?」


「ひっ…いやああああああああ!!!!
来ないでっ!!!」


「ごめんなさいっ、怒ったなら謝るから!!!!




泣き叫びながら路地裏の奥に進んでいくあいつらに無表情で近づく。
なぜだかわからないけど、あいつらには今の私の姿が見えてるみたいだった。
なんでだろう?
…まぁなんでもいいか。

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うい(プロフ) - ちょこさん» ごめんなさい〜!!書いてはいるんですがなかなか納得のいくものが書けなくて…なるべく早くに完成して更新しますのでしばしお待ちを…! (2019年12月27日 4時) (レス) id: 41f75914aa (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2019年12月26日 21時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
うー(プロフ) - ももんがさん» ありがとう!更新頑張る〜 (2019年8月17日 15時) (レス) id: e19a932eed (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - 最高に面白い!もっと色々書いてね! (2019年8月17日 11時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
うー(プロフ) - ももんがさん» ありがとうございます!!すっごく嬉しいです!! (2019年8月14日 12時) (レス) id: e19a932eed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うー | 作成日時:2019年8月1日 13時

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