料理人の胃に穴が空くまで 【男主】

龍が集う料理店―４― ページ5

「ゴアー、Aが嫌がってるからやめたらどうだ？」
「轟竜、うるさい、これは、自分の、問題。」
「……お前の子の為に、Aが殺されるのは嫌なんだけど。」

ゴア・マガラの―――シャガル・マガラの幼体は、狂竜症を発症した生物の肉体に生殖細胞が寄生し、やがて命を落とすとその死骸を苗床とし、
新たなるシャガルマガラの幼体、つまりゴア・マガラの一個体として覚醒するという。(一部モンスターハンター大辞典 Wiki* より)

狂竜症を発症したAを殺して、苗床にさせる気満々である。
でも、人型なのだから人間流に子を成す事できるだろうに。
ティガは、たった一人の“家族”であるAを殺されたくないのでAをかばう。

「もう竜じゃないんだから、別の方法を探せばいいだろうに。」
「…Aの、初めて、貰えば、良いのか？
　沢山、Aの、精を、絞り取れば、良いのか？人間、みたいに。」
「あー………。」

間違ってナイヨー。
間違ってないけどさ。言い方っちゅうモンがあるだろ。

―――
――。


本来だったら殺しあう存在だった。
Aはハンターで、自分達はモンスター。
今、平和に過ごせるのは彼のおかげ。

あぁ、そうだ。
思い出してみよう、彼とあった頃を。

ティガレックスは１５年前。
ゴア・マガラは４年前。
ジンオウガは２年前。

Aと出会った頃の話。

１５年前……刷り込み轟竜→←龍が集う料理店―３―

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