保護者でも怒る時はあるのだ―3― ページ35
ゴアとジンオウガが、ニコニコして男性ハンターの両隣に座る。
しれっと男性ハンターの胸板や腕に触れたり指でなぞっていく。
「さっきはゴメンナサイ。
ちょっと緊張して声が出せなかったの…。」
ジンオウガが二コリと笑って自身の指で自身の口を押さえる。
男性が好む仕草を、Aの為に身に着けていたのだ。それはとても自然でかわいらしい。
「……まだ、恥ずかしい。
それでも嬉しい…ですか?」
滅多に使わない敬語。
ゴアは結構神経をすり減らしてる。
Aは男性ハンターの周りに武器が無い事を確認し、ジャンボパンに猛牛バターとポポノタンを乗せた物を一口サイズにナイフで切って男性ハンターの口元へ持っていく。
「お客様、はいっ、あーんっ。」
Aが接客をしていって身についた女声。
語尾にハートが付く位、甘く可愛く…理想の女子を装う。
「あー……んっっ。」
男性ハンターの口にパンが入り、静かに咀嚼する。
そこそこ良い家柄の息子なのだろう、品がある。中身は女好きの酷い奴だが。
「美味しいですか?
ぼ……私、頑張って作ったんですっ!」
一人称を危うく“僕”と言いかけてしまった。
だが、男性は気付かない……馬鹿で良かった。
――――
――。
「お客様ってどうしてハンターになったのー?
アタシ知りたいなっ。」
ジンオウガが上目づかいで問う。
甘え全開のジンオウガに男性はあっという間に陥落する。
「んー。
親父がハンターやっててさ、憧れてたんだ。
だから、親父が入ってたキャラバンに入ってハンター業始めたのさ。」
なったキッカケはマトモだ。
「いやぁ、ハンターって良いねぇ。
上位ハンターになった途端女が群れてさぁ?」
この言葉さえなければ…。
「それに、キャラバンの団長が親父だから俺がヘマしても揉み消してくれんだよねぇ。
俺が女達と遊んでも親父が全部なんとかしてくれんだよね。
この前は4人くらい侍らして、朝まで激しく遊んでたんだけど親父が後始末してくれたしねー。」
これは酷い。
「後でさぁ、俺と良い宿泊まんない?いっぱい可愛がってやんよ?
俺の性癖、結構変らしいから五体満足は保障できねぇけどなぁっ。」
――――
――。
その後、2時間彼の話を聞き続けた。彼はとても変な性癖をしている。
なにせ、抱く女の痛覚を麻痺させて手足を切り落とし、それを食してから致すそうだ。
酷い。
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ハガネ - ジンオウガさん» 掛け持ちしてる小説を更新しきったら番外編として10話くらいのものを作る予定です。 (2017年7月7日 16時) (レス) id: f787dc505e (このIDを非表示/違反報告)
ジンオウガ - はぁぁ・・・ゴアが可愛すぎる・・!べつのモンス達で書いてほしいです!続編是非出してください!ガンバッテ!! (2017年6月23日 19時) (レス) id: c079756c28 (このIDを非表示/違反報告)
ハムたろう - 凄く面白くていい小説なので、続編出してください!期待してます!! (2016年11月7日 22時) (レス) id: 50fbefea6c (このIDを非表示/違反報告)
ハガネ - 蛙傘さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります。 (2016年7月16日 18時) (レス) id: f1d6272781 (このIDを非表示/違反報告)
蛙傘(プロフ) - も、モンスター達が人間に...!可愛いですね!!更新頑張って下さい!! (2016年7月6日 21時) (レス) id: 5b187140e6 (このIDを非表示/違反報告)
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