４年前……一目惚れ黒蝕竜―２― ページ13
いきなり走ってきたゴア・マガラに反応が遅れたAは、ゴア・マガラに頭をすっぽり咥えられた。
生温かく匂う口の中で気絶してしまいそうだ。
ひゅぅぅぅ…。と、腹が冷える。
ゴア・マガラが助走をつけてから、空へ飛翔しているからだ。
「A！！」
ティガが、Aの名前を呼ぶが反応できない。
空を飛んでるからティガのバインドボイスも届きそうにない。
――――
――。
ゴア・マガラは自分の巣に、Aを離す。
骨と植物の寝床で気絶しているAに覆いかぶさる。
傍から見たら捕食行動のように見えるが、ゴア・マガラはキスをしようとしてるだけである。
遺跡平原にいた徹甲虫が教えてくれたのだ。
Aの顔へ少しずつ近づく。
あぁ、なんて可愛いんだ。小さな息づかいが、またゴア・マガラを喜ばせる。
もう少し、もう少し……もう少しで触れられる。早く、早く。
キィィィィンッッ。
と、甲高い音が響く。
「ぐゥ…キュゥゥゥゥ…！！」
突然の音に怯んでいる隙に、音爆弾を投げたティガは気絶中のAを引っ張る。
そして、Aのポーチからモドリ玉を取り出す。
それを地面に叩きつけた２秒前にゴア・マガラがティガの方へ突進する。
ゴア・マガラの突進で体が大きく吹っ飛び、ゴア・マガラがモドリ玉の煙を吸い込む。
「……あ…っ。」
あの様子を知っている。
巨体があっという間に煙で隠れ、少しずつ体が小さく、“人になっていく”。
人間がせき込む声。
知ってる。これは…。
煙が晴れたと同時にAの意識が回復する。
そして、緑の煙が晴れて人間が一人せき込んでいる様子を見て察した。
「…ゴア・マガラも、人間になるんだね。」
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ハガネ - ジンオウガさん» 掛け持ちしてる小説を更新しきったら番外編として１０話くらいのものを作る予定です。 (2017年7月7日 16時) (
レス) id: f787dc505e (このIDを非表示/違反報告)
ジンオウガ - はぁぁ・・・ゴアが可愛すぎる・・！べつのモンス達で書いてほしいです！続編是非出してください！ガンバッテ！！ (2017年6月23日 19時) (レス) id: c079756c28 (このIDを非表示/違反報告)
ハムたろう - 凄く面白くていい小説なので、続編出してください！期待してます!! (2016年11月7日 22時) (レス) id: 50fbefea6c (このIDを非表示/違反報告)
ハガネ - 蛙傘さん» コメントありがとうございます！更新頑張ります。 (2016年7月16日 18時) (レス) id: f1d6272781 (このIDを非表示/違反報告)
蛙傘(プロフ) - も、モンスター達が人間に...!可愛いですね!!更新頑張って下さい!! (2016年7月6日 21時) (レス) id: 5b187140e6 (このIDを非表示/違反報告)
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