太陽に触れてしまった 2【Ren.M】 (ページ38)

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終電ギリギリまで週明けの準備をして、やっと帰宅する。

必死に仕事をして気を紛らわせていたけど、不安が拭えない。

土日も作業をしなくてはいけなくなったから、明日会えなくなったことを渡辺くんに連絡しようと、スマホを手に取ると丁度渡辺くんからの着信。

『佐藤？遅くにごめんな。』

「大丈夫、私も今連絡しようと思ってたの。」

渡辺くんの声は、いつもより遥かに暗く、重たかった。

『ごめん、明日仕事が入って会えなくなった。』

「そっか。
実は、私も急な対応が入ったから、予定変更させてってお願いしようと思ってたところだったよ。」

『……なぁ。
佐藤の急な対応って、俺らの所為だよな？』

「っ、…ちが、」

『迷惑かけて、ごめんな。』

「なんで、渡辺くんが謝るの、」

『今は何も話せないんだけど……待っててやって欲しい。』

「……」

渡辺くんのその言葉で、きっと蓮くんのことなんだろうと察した。

渡辺くんとの電話を静かに切る。

身体も心も疲れ果てていて、今すぐにでも眠れるはずなのに、それからただひたすら眠れない夜を過ごした。