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Shota side
今日は佐藤のとこの雑誌の撮影。
二組に別れての撮影で、今日いるのは俺と康二と阿部と佐久間。
今回から田村さんは居なくて、佐藤一人で担当するらしい。
向「Aちゃん！
この前はありがとーな？
チョコ、みんなに渡したで！」
阿「佐藤さん、チョコありがとう。
すごい美味しかったよ。」
佐「佐久間もうれピーマン！
次は絶対一緒に飲もうね〜。」
「…あっ、皆さん受け取って頂けてよかったです！
康二くん、ありがとうね。」
一人で担当する不安なのか、疲れなのか、何処となく元気がないように見える佐藤。
渡「佐藤、疲れてる？なんか顔色わりーけど。」
「んーん！大丈夫だよ。
昨日夜更かししちゃったからかな？
もう若く無いんだから、睡眠取らないとだめだねー…ははっ。」
そう言って無理して笑う佐藤。
・
撮影が終わり、今日はこの仕事で最後だから、皆楽屋でゆっくり帰り支度をしてる。
最初に感じた元気の無さが気になって、マネージャーには自分で帰ると伝え、佐藤がいるであろう控室に向かう。
ドアをノックすると、「はーい」と佐藤の声が聞こえる。
「あれっ、渡辺くん？」
「おう、お疲れ様。」
「どうしたの？何か忘れ物？」
「いや、何も忘れてはない。
でも、ちょっと気になって。」
「ん？」
「佐藤がずっと元気無いように見えたから。」
「……。
ほんとに、ただの寝不足なだけだから！
あー…、仕事中顔に出ちゃうなんて、社会人失格だ。
ごめんねっ。」
誤魔化そうとしてるけどなんか悩んでるのは明らかで、しかもその原因はきっとアイツだって、嫌でも気付いちまう。
「…目黒のこと？」
「えっ…、」
「前にLINEくれた時も悩んでたし。
飲み会の後、なんかあった？」
「…ちっ、違うの。
目黒くんは関係ない。」
図星だったのか、焦ってPCに向かって作業をしだす佐藤。
「あっ、渡辺くんコーヒーでも飲む？
私、買ってくる、っ」
慌てて部屋を出て行こうとする佐藤の腕を引き、
俺は気付いたら佐藤を抱き締めていた。
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作者名：まりも | 作成日時：2021年2月22日 9時
