世界一アニバーサリー！The Final【世界一クラブ】

何で性別 帰るだけでおにロリ感 増すの？ 【猫耳様リク】 ページ23

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ある初夏の、少し気だるげな
暑さが取り巻く夜の話である。





青い満月、それに照らされる赤、赤が
全身にこびりついた自分よりもずっと
大きい男。





その手には小さな花が1輪あった。




今しがた、私を襲おうとした男達を肉塊に
した彼はこびりついた赤より淡い赤を頬に
浮かべながら。



「ぼ、ぼく」




「僕とおちゅ、お付き合いして下さい！」





私に、告白してきた。






風早家。日本という小さな島国を支配する
いわば国のトップであり、近年では徐々に
世界に名を連ねている。




そんな家の当主の一人娘が、私
風早和馬である。和馬という名は
襲名である。




王になる存在。約束された未来が
私からしたら単なる死刑宣告だ。





女だから実権を任される訳じゃない。
実権を任されるのは私の夫であり私は
その夫の次の実権を握る子を産む為の
鎹なのだ。




反吐が出る。私の顔色を伺う使用人に
私に嫉妬する女達に私を娶ろうとして
甘い言葉を吐く男達が。





何より、一番 嫌いなのは。




「和馬様！学校に向かうなら
お声かけ下さい！せめて一言」



「私を守るんでしょ？なら声を
掛けなくても守ってなさいよ」



「それって、一生 側に...！？」



「自惚れるな、馬鹿なの？」



父さんが寄越した私の護衛。何でも
凄腕の忍者だとかなんとかで、その
能力自体は認めるけど。




「(普通、初日で雇い主に惚れる？)」



しかも血だらけでだ、折角 整った顔を
してるのに台無しもいいところだ。まあ
言ってやる義理は無い。



朝から晩までワンコのように自分に
べったりで無自覚に口説いてくる。




「和馬様は今日も綺麗ですねっ...小枝の
ような腕に黒曜石の如き輝きを放つ瞳...！
ですがやはりお腰まで伸ばされた長髪が好」




「いい加減にしてよ！隙あらば好き好き♡
言って！アンタは護衛！私は主人！立場が
分かってんの！？」



「は、はい！」

2→←た、大変だぁ〜〜！なんやかんやで10年後の自分達と入れ替わっちまっただあ〜〜！

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