彼氏ができない理由は【呪術廻戦】

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「で、もっと詳しく」

『合コンみたいなヤツに行きまして、ですね……』




in自室
「今日の出来事はアイツらに黙っててやるから詳しく聞かせろ」と、あった事を話した。

お試しとはいえ初めて人とお付き合いをする。いずれ相談相手もほしい所だったし丁度よかったのかも。




「ふーん、よかったじゃん」

『てっきり反対されるかと』

「普通の(・・・)彼氏欲しかったんでしょ？」




普通の？よく意味が理解できないけど、とにかく彼氏が欲しかった。
青春とかそういうの憧れるじゃん。恋愛系漫画読み漁って色々と勉強してんだわ。




「アイツらに見つからないようにするんだね」

『また邪魔してきたら蹴散らしてやる』




こうして仮のお付き合いだけど、一応彼氏ができた。


最初はメールするのも楽しかった。待ち遠しかった。

だけど任務で返事が遅れるといちいち電話かけてきたり《メール届いてる？》なんて連絡が来るからウザくなってきた。


……明日会うし、学校が忙しいって言っとこう。





*




翌日、デートの為に少しオシャレをした。
遅刻しそうだし急ぎ足で寮の廊下を歩いた。




「A」

『げ、とう……』

「今日は随分可愛らしいね。お出かけかい？」

『……中学の友達と会うんだ』




絶対怪しまれた。
だけどそんな事気にしてられないし、待ち合わせ場所まで急いだ。




『お待たせ、遅れちゃった……ごめんね』

「大丈夫だよ、行こうか」




約束してた映画を観た。


メールの事いつ話そう、なんて言おう。
そればかりが頭を支配して、映画の内容なんて頭に入ってこない。
……いやそれはヤバいか、後で絶対映画の話題になるだろうし、ちゃんと観ないと。




「Aちゃん？」




いつの間にか終わっていた映画。
たくさんいたはずのお客さんもいなくなって、私と彼の2人きりになっていた。




「大丈夫？」

『え、うん』




やっちまった感。
それを挽回すべく、私から手を繋いで映画館を出た。




結局メールの事は言えないまま、別れの時間。
あー……帰ったら連絡地獄が待ってるんか、なんて考える私は多分最低。




「Aちゃん、」

『なに？』




急に抱きしめられたと思えば、そのままファーストキスを失った。

じゃあね！と改札を通る彼に対してドキドキなんて出来ない。
今日1日思ってたけど、なんか臭う。







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