理由2、邪魔してくる奴がモテるのは許せん ページ3
・
日曜日、五条との任務はブチギレながら秒で終わらせた。
補助監督の迎えを無視して、私は電車である所へ向かう。
『硝子〜お待たせ〜!』
「お疲れA。予想通り早かったね」
『あんな雑魚私一人でも五条一人でも行けたっての!』
クラス会は諦めて、硝子と任務終わりに合流して新しくできたカフェに行く約束をしていた。
……まあもう夕方なんだけどね。
運ばれてきたカフェラテを少し口に含むと、コーヒー特有の苦さが疲れた心を癒す。
「……ねぇ、あれ夏油じゃない?」
『…ホントだ!隣の子誰だろう』
「あー…彼女できたって言ってたような気がする」
彼女??
確かにモテるけど夏油に彼女……なんで??
私の出会いは片っ端から邪魔してくるくせに自分は彼女作ってんの??
『ちょっと許せないから邪魔してくる!』
「ほどほどにね」
背の高い夏油を見つけるのなんて簡単だ。
後ろから「おーい!」と声をかけて、振り返るのを待った。
隣の女の子は夏油の好みとはかけ離れていた。
ははーん、わかったぞ。誰でもいいからワンナイトしよって事ね。尚更邪魔しよっと。
『
「……A」
『浮気とかひどーい、私の事好きって言ってくれたのに……』
夏油の腕に自分の腕を絡める。
女の子には申し訳ないけどコイツに彼女作らせるわけにはいかないから、全力で演じてる。
「彼女、いたんだね……私帰るね」
去っていく女の子に罪悪感がいっぱい。小声で「ごめんね」と呟いた。
「彼女になってくれる決心ついたんだね、ありがとう」
『待って、彼女になるとは言ってない』
「でもA彼氏欲しがってたじゃないか」
『私だって人を選びたい』
「傷付くなあ」なんて言いながらも、自ら絡めた腕が抜けない。
すごい力で押さえられている。
そのまま硝子の所へ戻ると携帯で何枚も写真を撮られた。
『で、邪魔しといてアレだけどさっきの子はよかったの?』
「しつこいから1回だけデートしてたんだ」
モテる男はやっぱり違う。
いいなぁ、私もデートしたい。なんて思いながら冷めたカフェラテを飲み干した。
『っていうか硝子嘘ついたでしょ。夏油に彼女なんていないじゃん!』
「なんのこと?私なんも言ってないけど」
すっとぼけやがって!
全く……同期はまともなやついない。
・
1069人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
目指すは華やかな陰キャ - 初コメ失礼します。最後まで読ませていただきました!確かにちょっと(?)性格がクズな奴らもいるけど結局はいい人ですもんね。夢主ちゃん、彼氏ができない理由、自分がしっくりくる形で見つけられてよかったね……と思いました。楽しかったです!ありがとうございます! (2022年8月31日 11時) (レス) @page39 id: 783bc2bad6 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - そうですよね!!!こんな見た目イケメンで性格もイケメンが周りにうじゃうじゃいたら他が霞んじゃう!! (2022年1月30日 22時) (レス) @page39 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - Rayさん» そう言ってもらえて嬉しいです!誰か一人を選ぶなんて無理でした(小声)最後までお付き合いありがとうございました🙏✨ (2021年12月28日 21時) (レス) id: bdb35fbd27 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 予想に反して誰オチでもない、けどめっちゃ素敵な終わり方でほのぼの幸せを感じました💖素敵な物語を読ませていただき本当にありがとうございました🥰 (2021年12月28日 19時) (レス) @page39 id: 90b619816f (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - 白さん» 一気読みお疲れ様です!そしてコメントまでありがとうございます🙏💕変わらずマイペース更新ですが待って頂けると嬉しいです!コメントがパワーになります!頑張って書きます! (2021年12月27日 20時) (レス) @page36 id: e9ee11b7f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:くまこ | 作成日時:2021年11月20日 18時