俺はひとでなしじゃねぇ ページ3
15階まであるマンションの10階の奥の部屋。
3LDKで1人で暮らすには広すぎるような気もする家。
そこに、見ず知らずの少女。
まてまてまて、どうしてこうなった。
他人の菌が大嫌いで普段から身の回りの物にも自分自身にも他人を近づけなかったのに。
それがどうして、あろうことか家に上げて風呂場まで使わせている始末。
ここまでくると自分が病気なのではないかと疑う程だ。
ｶﾞﾗｶﾞﾗ
脱衣所のドアが開いてさっきの少女が出てきた。
「…あの、お風呂ありがとうございました」
佐「…どういたしまして」
その場に立ち尽くす少女を自分の近くに座らせる。
佐「まあいろいろ聞くことはあるけど…、とりあえず名前は？」
「…A」
佐「名字は？、」
そう言うと少女は首を横に振った。
佐「…言いたくねぇってこと？」
「はい…」
佐「あー、まあいいか…。なんで家出なんかしてきたんだよ」
少女は一瞬びくっとして答えた。
「父親に、暴力を振るわれていて…」
佐「…警察は？」
今度はさっきよりも力強く首を横に振る。
「そんなことしたら何されるかわからないので…」
佐「まあそうだろうな」
「…それに、もう再婚もしていて子供もいるみたいですし追いかけて来ないと思います」
自分が罪に問われるのは嫌だから脅して警察には行かせないって訳か…。
名字を言いたくないのも個人を特定されて俺みたいな奴に警察に突き出されないようにするためだろう。
少女はずっと黙ったままの俺の様子を伺っている。
佐「…本当に父親はお前を探さないのか？」
「私自身には興味がないので絶対に」
今日一の盛大なため息をつく。
佐「…言っとくけど、俺は人助けのシュミはねぇ。…が、そんなクズのところに帰す程ひとでなしでもねぇ」
俺の言っている意味が伝わっていないのか、少女はポカンとした顔をしている。
佐「しばらくおいてやるって言ってんの」
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日野時雨(プロフ) - ミルキーさん» コメントありがとうございます！そう言っていただいてすごく嬉しいです(泣) 受験がんばりますね！最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2021年8月12日 11時) (
レス) id: cbcbcad47f (このIDを非表示/違反報告)
日野時雨(プロフ) - めんたいこさん» コメントありがとうございます！臣くん推せますよね…！読んでくださってありがとうございます！ (2021年8月12日 11時) (レス) id: cbcbcad47f (このIDを非表示/違反報告)
ミルキー - 完結おめでとうございます！！(？)最後までとっても面白かったです♪そして、受験頑張ってください！！応援してます！！お疲れ様でした！！ (2021年8月10日 21時) (レス) id: c7ec2b7223 (このIDを非表示/違反報告)
めんたいこ(プロフ) - とても面白くて楽しい作品でした！箱推しなのですが、臣くん推しになりそうです！ (2021年8月10日 19時) (レス) id: 06c1dc4e2e (このIDを非表示/違反報告)
日野時雨(プロフ) - ミルキーさん» コメントありがとうございます！それすごく分かります笑 無事完結することができました！最後まで応援してくださりありがとうございました！ (2021年8月10日 19時) (レス) id: cbcbcad47f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日野時雨 | 作成日時：2020年7月26日 13時
