売られた喧嘩は買うタイプなんです ページ20
「…どうやって、私のことを？」
三「元を辿ればあなたのお父様かしらね…。これがまた傑作なのよ？笑
あなたがいなくなった次の日偶然お父様が帰ってきて、役所に電話したみたいなの。
娘がいないからきっと死んだに違いない、保険金は下りるんだよな？って笑。
実の娘に対して酷いわよねぇ」
父親のことを話に出されても不思議と動揺しなかった。
保険金目当てだったことも想像ついてたし。
それに、今の私には佐久早さんしかいない。
ベンチから立ち上がって離れようとする。
三「彼を犯罪者にするつもり？」
私はきっと今、脅されているのだろう。
怯えているわけじゃない。
ただ、この人にプライベートをこれ以上話したって得はない。
私が佐久早さんに縋るのは、彼を悪にしたいからじゃない。
一番最初に、私に手を差し伸べてくれたからだ。
可哀想とは言わず、居場所を与えてくれた。
そんな佐久早さんと一緒にいたいと思った。
佐「…なにしてんの」
予想もしていなかった人が公園に入って来た。
「あ、佐久早さん…」
佐「今日の夜はちゃんと一緒に食べるんだろ」
そう言うと三島さんに冷ややかな目線をおくる。
佐「あんたそんなんで彼女のこと脅そうもんなら今からあの交番行くけど？」
三島さんは悔しそうに奥歯を噛み締める。
三「でも聖臣くんがしてるのは誘拐じゃない！！警察はまずあなたを捕まえるわ！」
佐「…あんた、やっぱり馬鹿だな」
三「え…？」
佐「そんなもんは公的手段でなんとかなんだよ」
行くぞ、と私の制服の袖を掴んで歩き出す。
三島さんは追いかけて来なかった。
そのままマンションの部屋の玄関まで行く。
「あの、ごめんなさい私」
佐「あーあ。これじゃランニングどころじゃないよなぁ」
「え…？」
佐「なんであの女と話してたの？」
「それはその…」
佐「当麻さんさぁ、普段はあんなに大人の対応なのにどうして無視しなかったの」
「それは、佐久早さんに迷惑をかけると思ったからであって」
佐「俺に？誰が？」
「私です」
佐「…はぁ？」
心底分からないといった顔で私を見下ろしている。
「三島さんの言うとおり世間からみたらこれは犯罪なのかもしれません」
未来あるあなたの今を私が潰してはいけない。
佐「あー、ほんと、全然分かってないよね。話したいことあるから今日の夜俺の部屋来て」
そう言って通路の曲がり角に消えてしまった。
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日野時雨(プロフ) - ミルキーさん» コメントありがとうございます！そう言っていただいてすごく嬉しいです(泣) 受験がんばりますね！最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2021年8月12日 11時) (
レス) id: cbcbcad47f (このIDを非表示/違反報告)
日野時雨(プロフ) - めんたいこさん» コメントありがとうございます！臣くん推せますよね…！読んでくださってありがとうございます！ (2021年8月12日 11時) (レス) id: cbcbcad47f (このIDを非表示/違反報告)
ミルキー - 完結おめでとうございます！！(？)最後までとっても面白かったです♪そして、受験頑張ってください！！応援してます！！お疲れ様でした！！ (2021年8月10日 21時) (レス) id: c7ec2b7223 (このIDを非表示/違反報告)
めんたいこ(プロフ) - とても面白くて楽しい作品でした！箱推しなのですが、臣くん推しになりそうです！ (2021年8月10日 19時) (レス) id: 06c1dc4e2e (このIDを非表示/違反報告)
日野時雨(プロフ) - ミルキーさん» コメントありがとうございます！それすごく分かります笑 無事完結することができました！最後まで応援してくださりありがとうございました！ (2021年8月10日 19時) (レス) id: cbcbcad47f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日野時雨 | 作成日時：2020年7月26日 13時
