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スケジュールを済ませ帰路についた。



「えええええぐちさああああん」


エレベータを降りると、声が聞こえてきた。
ふと声の方を見ると、西山が。



「あ…お疲れ様です」

「並木!!部屋入れてくれない?江口さんと約束してたのにいないんだよ〜」

「そうなんですか!?入れて差し上げたいのはやまやまなのですが…」

「もう!わかってるよ、壮馬に言われてるんでしょ。ったく僕までその標的ですか〜」

「男性は皆同じのようです…例外なく…」

「じゃここで待ってるからいいよ。もういいよ、帰れよ帰れ!」


拗ねて江口の部屋のドアにもたれ掛かり座った。

ふと横を見ると、Aの姿が無かった


うーわ…この薄情者!!


グスっと鼻をすすると、体育座りで顔を伏せていた。

数分後、カチャという音と共に足音が近づいてきて顔を上げると



「どうぞ」


西山にひざ掛けをかけ、カイロを頬に当て微笑んだ



「…っ」


やば…惚れそう、


目が離せなかった。



「よいしょ」


気づいたら隣に座っていた。



「え…や、寒いでしょ!」

「大丈夫です。」


もう一枚持って来たひざ掛けを自分にかけた。
するとマフラーをほどいてAの首にかけた西山



「っ…先輩、首は冷やすと風邪ひきやすくなりますよ。それに喉が」

「大丈夫、一緒にするから」


小さな声でつぶやくと、ひとつのマフラーを二人で巻いた。



「はぁ〜っ」


マスクをずらし、息を吐いたA



「白いですね。今の気温、何度なのでしょう」

「ん…」


顔を伏せた西山。


何だこれ…
心臓め、うるさいんだよ。



「寝てはダメです!!寝たら死にます!!」


いきなり耳元で小さく叫んだA、耐えられず笑い出した西山。
顔は伏せたまま肩を震わせていたが、しばらくして顔を上げた



「なーんかわかったかも」

「え?」

「ううん。」


わかったかも、並木がモテる理由。



「寒いでしょ、もっとこっち来て」

「…?」


肩に腕を回し、引き寄せると、すぐ腕をひっこめた。
ドキッとして体が固まっていると



「…ん」


肩に重みが。

ゆっくり隣を見ると、西山がもたれ掛かっていた。

肩から体温が伝わってくる。
すると、手が伸びてきた



「あ…」


Aの頭を自分の頭へもたれさせた。

互いに照れてしばらく沈黙が続いた。
ドキドキがバレないか緊張し…











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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2024年2月25日 13時

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