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それでも見えないけど…



「「あっ」」


手が触れてしまった



「すみません」

「いや…」

「あ、私ベッドの下見てみます!」


だが



「…すみません、体がつかえました……」


一瞬間があき、爆笑した土岐



「…恥ずかしいです、」

「ごめんごめん…っ」


笑いながら謝り涙を拭った土岐



「…っ」


Aが何も言わなくなり、焦った



「え、マジでごめん!違う、可愛くて…ほんとに!」

「可愛くないです悲しいです…うう」


こちらは恥ずかしさと悲しさで涙が出てきた



「え、本当にごめん」


Aの前へ移動し、両手で涙を拭った土岐



「大丈夫です…自覚してます、こんなデブでブス誰も好きになりません」

「え…」


その時、ニヤっと笑ったA



「うわ、騙された…」


やっぱり、俺があの時言った言葉、心に残ってるよな…



「仕返しです」

「じゃあこれから、もっと仕返ししてよ」

「え?」

「もっと仲良くなりたいから。今度は本気で」

「わかりました!では覚悟しておいて下さいね!」


ホッとした。

土岐がベッドの下からスマホを取り出すと、電気がついた



「あっ」

「ついた…」

「そういえば、雨の音しなくなってますね」

「そうだな。良かった」

「本当に良かったです…」

「並木めちゃくちゃ怖がってたもんな」


からかうように笑った。



「雷だけでも怖いのに、停電までしたら最悪ですよ〜」

「うはは、ちょっと暖房付けて布団入ろうか」

「はい」


タイマーにして暖房をつけると、ベッドに入った2人。
部屋の電気は完全に消さずうす暗くしておいた土岐



「明日帰ったらスケジュールあるの?」

「明日は無いです。お休みです」

「俺も」

「そうなんですか?ご予定はあるんですか?」

「え、ないけど…もしかしてデートの誘い?」

「…」

「ごめんなさい調子に乗りました。」

「…」

「ねえごめんね」

「…」

「ね…」


体を起こしてみると、眠っているAが



え、今のタイミングで寝る!?
話途中だよね!?ねえ!!
もしかしてずっと眠かったのか?
だとしても…

変わった子だな…


クスッと笑うと、土岐も眠りについた。




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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2024年2月25日 13時

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