検索窓
今日:23 hit、昨日:7 hit、合計:5,496 hit

36 ページ31

_






翌日





空港まで送ってもらうと、松葉づえで搭乗した
貰っていたチケットの座席に着くと、窓側に人が座っていた



「失礼します…」


小声で隣に座った。


え、もしかして佐倉先輩の代役の方かな…
帽子かぶってるし、サングラスしてるし、マスクもしてるからわからない…っ

でも、相手は私の事わかってるかも。
今挨拶しないと、失礼にあたる…!



「あ、あの…間違っていましたらすみません。本日イベントの代役の方でしょうか…?」


窓から外を眺めているそのまま頷いた



「あっおはようございます、本日ご一緒させていただく並木Aです。よろしくお願いします」


座ったまま頭を下げるが、無視された。

不思議に思いながらも、しゃべると気づかれる可能性があるから黙っているのかと、それ以上は話しかけなかった。

到着するまでに数回ため息を聞いたが、それだけでは誰だかわからず…
しばらくすると、眠ってしまっているようだった。

Aは緊張で眠れずに台本を読み込んでいた。
あっという間に着くと、先に降機した。

空港を出ると、振り返ったA
先輩と一緒に行くべきか悩んでいると、隣を通り過ぎて行った。



「あっ」


会場まで少し距離があるため、タクシーで向かうよう言われていた。
先輩を目で追っていると、先にタクシーに乗り込んでいた。


あ…先に行くんだ…
別行動を徹底しているのかな…


少しシュンとして顔を上げると、なぜかタクシーは出発せず停まっている。
後部座席のドアが開いたままだ。


ん…?


何かあったのかと、近づいてみると



「あ、お連れさんですか」


運転手が聞いた。



「え?」


先輩を見ると、頷いていた。



「どうぞお乗り下さい」

「え、私ですか?いいんですか?」


黙って頷いたのを確認して乗り込んだ。



「ありがとうございます」


ペコっと頭を下げるが、やはり無視された。

会場へ到着すると、先輩がカードで支払いを済ませ二人は降りた。



「あの、ありがとうございます!」


下げた頭を上げると、誰もいなかった。
ふと後ろを振り返ると、先輩が会場へ入っていく後ろ姿が。

急いで追いたくても、松葉づえではそうもいかず…
遅れて入ると



「あ、並木Aさんですね!お待ちしておりました!」

「並木Aです、本日はよろしくお願い致します。」





_

36-2→←35-2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
40人がお気に入り
設定タグ:声優 , 斉藤壮馬 , 江口拓也
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2024年2月25日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。