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翌日





「並木さん、大変なことになってます」


早朝5時、マネージャーから着信が。



「え、どうされたんですか?」


驚いて体を起こした。



「事務所に…脅迫文が」

「え…えっどのような、」

「保住さんとの件です。別れないと、殺すと…」

「…そうですか。当然ですよね、あんなことがあったら…」

「それが、保住さんの前に寺島さんとの記事が出ましたよね。あの件もあってお二人のファンが…荒れてまして。SNSが炎上してます」

「確認します」


自分のページを開くと、通知が500件以上来ていた。


“マジで付き合ってるとしたら保住の見る目が無い”
“記憶喪失ってなに?別れる口実じゃないの?”
“かまととぶってんじゃねえ”



「並木さん?」

「あ…すみません、保住さんの件があってからSNSを見ていませんでした」

「精神面を考えると、見ないのが一番ですが…今の状況ではSNSをやめても手遅れです」

「どうすれば…」

「とりあえず、付き合っていたことを認めて頂いて、もう別れていることを説明して下さい」

「わかりました。ですが、保住先輩は」

「彼には事務所からSNSをやめるように通告が来てると思いますので」

「そうですか…わかりました。あの、活動自体はどうなるのでしょうか」

「続けて頂いて大丈夫です。警備もつけます」

「わかりました。」

「ただ、プライベートは十分に気を付けて下さい」

「はい」


電話を切ると、すぐにSNSを更新した。


“皆様へ

この度は私のことでお騒がせしてしまい、大変申し訳ございません。
保住さんが仰っていた通り、私の記憶喪失は事実です。
ですので、私は保住さんとお付き合いしていた記憶はございません。
記憶喪失に関しての診断書も頂いています。

ですが、お付き合いしていた事は事実です。
私の周りでお話をお聞きしたところ、私たちは既に別れているとのことでした。
ですので、私と保住さんは今は先輩後輩の仲でそれ以上の関係は一切ございません。

保住さんのSNSにありました内容は、一部事実無根です。

私の事務所へきています脅迫文につきましては、今回は見送りとします。
今後もし脅迫などを受けた場合、手紙であれSNSであれ刑事告訴もやむを得ません。

皆様のご理解をお願い致します。”


投稿すると、保住のSNSを確認した。





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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2024年2月25日 13時

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