34-2 ページ25
_
「お邪魔するね！」
「はい…っ」
Aの腕を支えリビングへ入った寺島
「あ、もしかして今からご飯だった？」
「はい」
「え、これだけ？！魚と酒…」
「ははは…」
「俺買って来たから、一緒に食べよう？」
「はい、ありが」
ピンポーン…
「「え」」
“ちょっと待ってて”と寺島が向かった
「じゃーん！！」
ドアを開けると、狩野がハイテンションで顔を出した。
「え」
「…」
「すみません、間違えました」
ドアを閉めようとした狩野
「いや合ってますよ、並木んちです」
「え、じゃ何でいるの」
「今朝話したじゃないですか」
「まさか…っ、本当に風呂の介助に来たの！？」
「いや…っ、ちが、違いますよ！僕は飯を」
「え、俺もだよ？」
ビニール袋を見せた。
「…」
ため息をついた寺島、狩野を部屋へ入れた
「あっお疲れ様です…」
寺島に着信し、廊下へ出て行った。
「大丈夫？足」
「はい、わざわざ来て下さったんですね。ありがとうございます」
「いや…俺のせいでもあるから」
「え、これは」
「いや、俺が骨折させた部分だってまだ完治してないだろ」
「ああ…」
「本当にごめんな。」
「大丈夫ですよ。確かお正月に神社でおみくじ引いた時、大凶だったんですよ。足の怪我に注意、とあったはずです」
「え、嘘でしょ」
「本当です！ちょっと待ってて下さい」
ソファに手をついて立ち上がると、近くのタンスの引き出しを開けた
「あ、あった」
ニコッと微笑み、ソファへ戻った。
「どうぞ、見てみて下さい」
「ん…？」
受け取ったおみくじ。
「え！本当だ！」
確かにそこには、“足の怪我に注意”とあった。
「なので、ここのおみくじが当たると証明になりました」
すると、戻って来た寺島と同時にインターホンが鳴った。
「はーい」
自分の家のように玄関へ向かった狩野
寺島と顔を見合わせて笑ったA
ドアを開けると
「あ、」
「えっ」
斉藤の姿が
「お疲れ…」
「お疲れ様です…え、どうしたんですか」
「彼氏として、お世話しに来たんだよ」
「え」
「風呂の介助とか」
「お前もか」
「えっ」
「あ、すみません」
すると、後ろから顔を出した寺島
「もうそれいいですから」
笑いながら言うと、
「あ、お決まりのパターンなんですね」
斉藤が理解した。
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 40人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のまじゅ♪ | 作成日時：2024年2月25日 13時
