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全員で頭を下げると、Aは寺島と斉藤に支えられ駐車場へ向かった。
江口の車の近くで待っていた保住
「保住先輩…ははっ」
保住の顔を見て笑ってしまったA
「え」
「あ、すみません…」
「どうして笑うの、」
「その傷、斉藤先輩にやられたものですよね」
傷に触れた保住
「先輩が私の為に泣いてくれて嬉しかったです。」
そう言うと、車に乗り込んだA
江口が“乗れ”と合図すると、保住もAの後ろへ乗り込んだ
車が出発すると、後ろから狩野の車が追って来た。
「警察も来てたけど、犯人が見つかれば連絡が来ることになってるんだよな」
「はい」
「街には防犯カメラもあるし、目撃者もいる。逃げられないと思うしすぐ見つかるだろう」
「はい」
「やっぱり、事務所へは報告しておけ。メディアには出ない様にすればいいから」
江口がそう言うと、考えているA
「そもそも、事務所を通して犯人を訴えなきゃならないぞ」
「え、訴えるって…」
「立派な傷害事件だからな、それなりの処分が出る」
「…」
「俺は絶対に許さない。お前が許しても、絶対…一生」
マンションへ着くと、全員Aの部屋へ入った。
「ちょっと部屋行ってくる」
江口だけが出て行った。
数分後、狩野と寺島も到着した。
「…あっ」
マネージャーから着信が。
少し悩んでいると
「出ろよ」
「はい…」
一人で歩くことも出来ない為、その場で電話に出た。
「はい」
「並木さん！大丈夫ですか！？」
「え、何がでしょうか…」
これ、バレてる…
「何って！！通り魔に刺されたって！！」
「あ…はい」
「今の状況は？！てか、普通に喋れてるみたいですが、どこを刺されたんですか？！」
「太ももだったんです、なので命に別条はありません。」
「は…良かった…はぁ」
心底安心したような声に微笑んだA
「どうして連絡してくれなかったんですか、江口さんから連絡貰わなかったらどうなってたか」
「え、江口先輩ですか？」
ふと後ろを見ると、いつの間にか戻ってきて斉藤と話していた江口
「ふふ…っ」
「なに笑ってるんですか！社長も怒ってましたよ！？とにかく、警察との連携は我々でやるので、並木さんは大人しくしていて下さいよ！？」
「はいっ！承知致しました！」
笑顔で元気に言うと、電話を切って江口を見た。
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作者名：のまじゅ♪ | 作成日時：2024年2月25日 13時
