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「はぁ…」
「う…怒ってますか…」
「別に怒って」
「まだ…怒ってますか」
「…」
Aを見ると、目を瞑っている
「お前もっと警戒心強く持てよ女なんだから」
「ふい…」
「誰でも信用して部屋入れようとすんな」
「ん…」
「酔ってるときに言っても覚えてないんだろうけど。」
「すみません…」
「…」
「許して下さい…」
「何を謝ってんだよ」
「お願いします…」
「だから、」
涙を流したA
「…っ何で、」
「ごめんなさい…」
ただ泣きながら謝り続けるAの元へ近づくと、頭の方に膝をついて座った。
指でそっと涙を拭うと
「好きです…」
手が止まった。
「チ…」
…?
「ビ……っ…」
「あ?」
口元に耳を近づけた。
ただすぅすぅと寝息が聞こえてきた。
「あの指輪…見覚えがあると思ったけど…江口さんのではないよ」
眠っているAに話しかける。
「もしかしてあの日…惇太を部屋に入れた…?」
すると寝返りを打ったAの腕が顔を直撃した。
「いって…!!」
顔を手で押さえAを睨むと、近くにあったブランケットを掛け部屋を出た。
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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2023年10月31日 19時