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30分後、楽屋へ戻って来た西山



「お疲れ様です」


立ち上がったA



「お疲れ。あれ、江口さんは?」

「コンビニへ行かれました」

「そっか。午後からは壮馬も来るし、」


そう言うと、楽屋が開いた。
江口かと思いドアの方を見ると



「おはよう」

「おはようございます」


斉藤だった。
その後ろから江口が。



「あ、ご一緒だったんですね」

「エレベータで会ったのよ」


4人が椅子に座ると、昼食を食べ始めた。



「あ、ねぇ旅館決めたんだけど見てぇ」


ラインで共有した江口。



「素敵なところですね」

「でしょ。行ったことないでしょ」

「はい」

「でしょでしょ、ここ先月出来たばかりなんだって」

「出来立てですねっ」


ニコッと笑うAに、見惚れた江口



「でもすごい金額…江口さん大丈夫ですか」

「え、大丈夫ですかって」


西山が聞くと



「そうですね、確か6人ですよね。払えるんですか?」

「え」


斉藤が聞いた。



「え?うん…え?やっ、うん…」


焦る江口を笑った2人。



「えっ私お支払いしますよ」


その発言に驚いた3人



「お前は心配しなくていいの。後輩に払わせるなんてこと、江口さんは恥ずかしくて出来ないよ。ね?」


斉藤が珍しく可愛い笑顔で言うと



「そ、そうだよ!並木はただ参加するだけでいいから!あははは」


棒読みで笑う江口に、真顔の西山。



「そんなわけには…」

「並木は出さなくていいけど、俺らは出すから心配しなくていい」

「え」


斉藤の言葉に驚いたのは西山だった。



「いいよ壮馬、今回は俺に奢らせて」

「はーい」


即答され、真顔になる江口と笑っている斉藤西山。



「江口先輩…」

「ありがとう、並木しか心配してくれないよ」


驚いて立ち上がっていた江口、Aのところへ歩いてくると頭を撫でた。
途端に赤くなる



「すーぐ赤くなっちゃってぇ」


西山がからかうと



「ほーれほれほれ」


江口が戻ったのを確認すると、隣から頭を雑に撫でた斉藤
髪がボサボサになっていく



「うあ〜」


同時に頭が揺れたせいか目が回った。


“こいつ、小学生か…”


斉藤をジーっと見ている江口と西山だった。



「…ははっ」


テーブルに肘をつき手に顎を乗せていた斉藤、Aを見て笑った。



「あ…」

「?」


声に出さず眉を上げた斉藤



「斉藤先輩が笑ったの久々に見ました」




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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2023年10月31日 19時

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