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「…」
「僕より付き合いの短い人たちでしょ。つかよく考えたら薄情だよね。何年も付き合った僕より最近仲良くなった人を優先するなんて、悲しすぎる。これは誰に話してもAが間違ってるって言うと思うよ」
「間違ってるとかじゃないと思う。有哉くんに傷つけられたのは事実だし、それを話したら先輩たちが」
「は?」
箸をテーブルに叩きつけた。
ビクッと驚いたA
「何それ、あること無いこと全部話したってこと?」
「無いことは話してない。私は事実を」
「事実だからって全部話されたら嫌じゃない?Aは恥ずかしいと思わないの?」
「…」
「こんなこと言いたくないけど、お嬢様だから常識無いんだって思われない様に、発言には気をつけなきゃ。前にも言ったけど、本気でAのこと考えてるから言うんだよ。本当は言いたくないんだからね。優しさをはき違えると、後々後悔するよ」
「うん…」
「先輩たちはAがただの後輩だから、かっこつけたいだけなの。わかる?」
「…」
「Aは男にあまり免疫ないし、優しくされたら弱いのも知ってる。だから守ってあげたいの」
「うん、」
そっか…
どこまで信じていいのかわからないけど、そうなのかな
「だから、僕と一緒にいれば僕が正しい道に導いてあげるから。安心して」
テーブルの上に置いていたAの手に手を重ねた。
「今ならまだ間に合うよ。まだAが好きだから」
「うん」
食事を終えると、
「じゃあまた来るね。連絡するから、ちゃんと返すんだよ?」
「わかった」
「それから、これからは先輩たちに何を言われても信じちゃダメだからね」
「うん」
「よし。じゃあおやすみ」
微笑んでハグすると、帰っていった。
誰を信じればいいのか…
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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2023年10月31日 19時