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「本当にごめんね。許してくれる?」

「……」


甘ったるい言い方。
あの日のことが一気に蘇る。


唇に触れたA


…傷はまだ癒えてない。



「どうしても悔しくて。俺が先輩たちにやられたこと、Aにも同じことをすれば伝わると思って…でも、俺が間違ってた。Aは先輩たちに脅されて、俺を呼び出した。Aは望んでないのに、言葉巧みに俺たちを別れさそうとした。そうだよね?」

「…」

「でも俺がここまでするのは、Aを一番に愛してるからなんだよ?それはわかってほしい、本当に。」

「…わかりました」


目を瞑って早く終われと願った。



「今から会える?」

「すみませんもう寝るので」

「A何で敬語なの?」

「え…」


それは、もう関係が終わったと思っていたから…



「なんか寂しい。前みたいに話してほしい」

「…わかった。」

「もう寝るんだね。じゃ明日は?会えるよね?」

「……」

「もちろん仕事終わった後でね」

「や、あの…」

「昨日江口さんち泊まったよね」

「っ、いえ」


ラインのメッセージが届いた。



「見てみて」

「…」


メッセージを開くと、写真だった。



「…っ」


驚いて口元を手で覆った。



「有哉くんが撮ったの?!」


写真には今朝江口の部屋から出てきた二人が写っていた。



「そう!そうなの〜」

「…っ」

「朝会いに行ったらいなかったから、外で待ってたら見えてさぁ。うまく撮れて良かったよ」

「……」

「嘘つかないでよ〜もう、俺が江口さんの部屋まで行った時も居留守使っちゃってさぁ?」


高笑いしている保住



「可愛いんだからぁ。…何も無いよね?」

「何が」

「えぇ?江口さんと、ヤっちゃったり…してないよね?」

「…」

「ん?」


声のトーンが下がった事にドキッとした。



「何もない…あるわけないでしょ。江口先輩は、好意で泊めてくれただけで、そんな気持ちは」

「わからないでしょ。男なんだから。なんか俺と付き合ってもっと太っちゃってさぁ、浮気の心配とかしたことなかったんだけど、初めて嫉妬しちゃったよねぇ」

「…あの、写真は」

「ああ大丈夫!別に売ったりしないよ。とにかく、明日行くからね?」

「わかった。…おやすみ」


返事も聞かず切ってしまった。



はぁ…




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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2023年10月31日 19時

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