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翌日
起きてすぐ洗面台へ向かい鏡を見た。
「…良かった」
顔に目立った傷は無く、メイクで隠せそうな程度だった。
──
「おはようございます」
今日は番組収録へ来ていた。
挨拶を済ませ楽屋で待機していると、ラインが。
“おはよう。大丈夫？”
寺島先輩だ…
“おはようございます。お陰様で目立った外傷がなく済みました。昨日は本当にありがとうございました。”
ラインを返し、収録へ向かった。
──
収録を終え楽屋へ戻りスマホを確認すると、江口からラインが入っていた。
“お疲れ様。宏太朗から旅行の話聞いたけど、本当？”
“お疲れ様です。はい、本当です。”
そう返すと、すぐに電話がかかってきた。
「お疲れ様です」
「お疲れ様。今日終わったら会える？」
「はい」
「じゃ後で。家帰ってていいから」
「わかりました」
電話を切ると、楽屋を出た。
「あ」
廊下の正面から梅原が歩いてきた。
「お疲れ様です。」
「お疲れ様。なんか西山から旅行の話聞いたけど…」
「あ、そうなんです。梅原先輩もお誘いすると聞いていました」
「何で俺。並木は本当に行くの？」
「はい、参加させて頂こうかと思っています」
「大丈夫なの？西山とあまり仲良くないイメージだけど…」
「大丈夫です。良くして頂いています」
「そっか。じゃ俺も行くよ」
「はい。楽しみにしています」
──
マンションのエレベータを降りた時、昨日の記憶が蘇り足が動かなくなった。
どうしよう…
心臓がバクバクなっている。
「あ、並木」
気づいたら後ろに江口が。
「どうした？」
立ち止まっているAの前にやって来た。
「いえ…お疲れ様です。」
「お、つ…大丈夫か？なんか…」
江口が脚を見ると、ブルブル震えていた。
「寒い…？」
「は、はい。急激に寒くなりましたよね…」
苦笑いで誤魔化した。
「俺んち来な」
手を引いてゆっくり歩いてくれた。
江口の部屋に入ると、リビングのソファに座らされた。
「ありがとうございます…」
「いいえ。暖房入れるけど、暖まるまでこれ掛けてて」
ブランケットを掛けてくれた。
「今飲み物淹れるから」
「はい…すみません」
待っていると、ココアが出された。
「いただきます」
「熱いから気を付けてね」
「はい」
“ふぅ”と息をふきかけ、一口飲んだ。
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作者名：のまじゅ♪ | 作成日時：2023年10月31日 19時
