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西山が言うと、江口と笑いあってじゃれていた。
ふと隣の斉藤へ目を向けると、耳が真っ赤だった。
そんな二人にさらに笑った西山江口
「まぁそんなこと聞いたら尚更許せないけどね。保住は」
「ですね。」
江口と西山が言うと
「何か接触してきたらすぐ連絡しろよ」
「はいっ」
“ヒューヒュー”と冷やかす二人は無視した。
「江口さん、お酒飲みたーい」
「俺も飲みたーい。つか…もう夜じゃん、今何時?」
「19時半ですぅ」
「よし、飲むか!」
江口が腰を上げると
「あっ私」
「大丈夫、夜は俺が」
「江口先輩、何か作って下さるんですか?」
すると
「江口さんが料理出来るわけないでしょ〜」
“おい”
「じゃあ僕特上で〜」
そう言って手を上げた西山
「はいはい。壮馬は?」
「上特上で」
「えっ……並木は…?」
「え?これってもしかしてお寿司ですか…?」
「うん」
「あー…私は、一番下ので大丈夫です…」
「いや、遠慮しなくていいから。さっきの冗談だし」
“そうだよー江口さんが出すときは思い切り甘えないと!遠慮してちゃ損!”
「お前は少し遠慮しろ。あ、並木も上特食ってみるか?」
「でも…」
「でた!口癖!」
「あっ」
「うははっ。じゃ待っててね」
リビングを出て行った江口
「ちょっと気になったんだけど…保住と知り合った頃って、今より痩せてたの?」
「そうですね、10キロほど…それでも太ってましたが、」
西山に聞かれ苦笑いで返した。
「そうなんだ…」
西山も苦笑いすると
「あいつデブ専なんだな」
言いにくいことをサラッと言う斉藤にビクッと驚いた西山
「私も最初はそう思ったのですが、浮気相手は皆スタイルのいい綺麗な方たちばかりで…何で私なんだろうって本当に疑問でした」
「ストライクゾーンが広いんだな」
「そうかもしれません」
「お前は惚れやすい」
「はい…自覚しています。優しくされると弱くて、」
「ふーん。保住もそれをわかってて、また優しくしてきたら許しそうだな」
「それは無いです」
「よく言い切ったな。わからないのに」
「正直、付き合っている間はずっと好きでした。脅されても、好きな気持ちが無ければ付き合い続けることはできません。でも今は、本当に吹っ切れました。彼に対しての気持ちは1ミリもありません」
戻って来た江口。
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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2023年10月31日 19時