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「料理も出来るし、実力はあるし、女としての品もあるし」

「そ、そうですか…っ」

「そういうところも可愛いと思うし」


真っ赤なAをからかうように笑った。



「そういえば、彼氏とはちゃんと別れたの?」


斉藤の問いに、“えっ”
“彼氏いたの…”と驚く二人。



「相変わらず連絡は取っていません…」

「あっちからは?」

「電話はありましたが、出ませんでした」

「たぶんまだ別れたとは思ってないよ。お前もはっきりさせた方がいいんじゃない?」

「はい…でも」

「会いたくないの?」

「はい」

「だったら、俺らも一緒にいるから。ここに呼べよ。いいですか?江口さん」



「えっ俺はいいけど、そんな急に…しかもその、彼氏だって来づらいだろ…一般人だよな?」

「いえ…事務所の先輩です」

「えぇ?!」


大きな声を出した江口



「なんだ、同業か」

「はい」

「ならいいだろ。誰?」

「や…それは、もしかしたら彼は知られたくないかもしれませんし…」

「じゃあ黙って呼べ。自分の部屋に呼べば来るだろ。」

「でっでも、今日仕事かもしれませんし…っ」

「いいから呼べ」


斉藤の圧に押されていると



「壮馬、それは」


西山の言葉に顔を向けると



「いい案だね!」


満面の笑みが向けられ引いた。



「宏太朗…」


江口は笑っていて言葉が出ないようだった。



「仕事なら、夜でいい。どうせ俺ら今日は休みだから。」

「来ますかね…」

「俺らの名前は絶対出すなよ。ただ部屋に呼べばいいから」

「う…わかりました……でも、」

「お前口癖な、“でも”って」

「すみません…」


すると、黙って手のひらでAのスマホを指した斉藤、笑顔だった。



やば…っ推しの笑顔最強…っ断れぬう…!!



「と、とりあえずライン入れておきます…」





それから話をしていると、1時間後



ピコン





「ほら、来たんじゃない?」


斉藤に言われ、“はい”と頷いてスマホを手に取った。



「あ…」

「何だって?」

「あ、あの…今、部屋の前にいる…と……」


口の端を吊り上げた斉藤
驚いて目を丸くする江口
口をポカンと開けている西山



「私、行ってきます…」


三人が頷くと、Aが部屋を出て行った。



「連絡せずに黙ってくるって…」

「まだ好きですね」

「…」





──





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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2023年10月31日 19時

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