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「ばか、なに泣いてんだよ…っ」

「壮馬だって泣いてるじゃん…」


西山と斉藤ももらい泣きしている。



「俺らだって、そうやって先輩に守られてきたんだから、それを忘れるなよ」


江口がほほ笑んだ。



「江口先輩は、誰に守られてきたんですか?」


ふとAが聞くと、



「俺は…悠一さんとか、」

「悠一さん…あっ中村先輩ですか!?」

「ああ」

「あ…っ」


笑ったA



「え?」

「いえ…私も、助けられました…今も、助けられてます。私が初めて助けて頂いたのは真礼先輩で、真礼先輩の紹介で中村先輩…そして、」


少し言いづらそうな表情をしたA



「ん?」

「お二人と飲みに行った時に、石川先輩に助けられました」


西山と斉藤は顔を見合わせて申し訳なさそうに俯いた。



「ん?どうした二人とも」


江口が聞くと



「あれから石川先輩がいつも気にかけて下さって…あ、土岐先輩も紹介して頂きました」

「え、界人から?」


斉藤が聞いた。



「はい。会わせたい方がいるとかで、お食事に…」

「…」


何か考えている斉藤。





「ぱいせん…」

「ん?」


西山がお腹に手を当てた。
と同時に、ぐう〜と鳴った。

その瞬間、なぜだか全員が爆笑した。



「この中で飯作れんの並木しかいないぞ」

「ええ…」

「何か食いたいなら、自分でお願いして。食材なら冷蔵庫にあるから」

「うう…そ、壮馬はお腹空いてないの?」



「俺は…」



ぐぅ〜〜…



「…っ」


一瞬驚き、恥ずかしさで黙った斉藤。



「飯作ってもらおうよ。そこから始めよう」

「はい…。並木…何か作って…?」


江口に言われ、視線をAに移すと、少しもじもじしながら言った西山。



「任せて下さいっ!」


ガッツポーズで立ち上がると、キッチンへ向かった。



「冷蔵庫開けますね。何が食べたいですか?」

「何がいいの?」


斉藤に聞く江口



「何でもいいです」

「宏太朗は?」

「僕も…」



「じゃ並木に任せるよ〜」

「わかりました!」


Aがキッチンで作業を始めたころ



「宏太朗偉いじゃん」

「僕だってこれくらい…」

「ちゃんとお礼は言えましゅか?」

「…」


江口をジーっと見ている西山。



「壮馬は?」

「言えます…」

「よし」


二人の頭を撫でた。


それから話をして待っていると





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作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2023年10月31日 19時

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