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「プレゼント以前に、禎丞さんと並木さんを会わせるのが難関だよね」
「そうだよねー…松岡くんは平気なんですか？」
並んで歩いて帰宅中の三人
「俺は…」
「でも並木さん、相当好きですよね…どうするんですか？」
「どうするって何よ」
「禎丞さんはどうなんですか」
「だってこれいつも言ってるけど、俺話した事ないからわからないよね」
「まぁそうですけど、話さなくてもなんか、こう…あるじゃないですか」
「うーん…」
「じゃあもしAちゃんが告白してきたら、どうするんですか？」
「今はお互いに知らないからって言うしかないよね」
「お互いにって…知らないのは禎丞さんだけですよ」
「いや、ほら…本当の俺も知らないじゃん」
「何ですかそれ、ミステリアス」
「んははははっ」
マンションに着き、解散した。
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ピンポーン…
「はい。」
「来たよ。ご飯食べた？」
「まだ…どうぞ」
西山を部屋へ上げた。
「だと思って作ってきたよ。」
「いつも悪いね…」
「いいじゃん、弟なら遠慮しないでしょ」
「ふふっ」
テーブルに広げられた料理。
「無理しなくていいけど、ちゃんと食べてね」
「うん、いただきます。」
「梅ちゃんが心配してたよ」
「あ…また迷惑かけちゃった…はぁ」
「大丈夫、梅ちゃんは。たぶん次回作で頭いっぱいなんだよ」
「そうだよね…」
「ねぇ、江口さんと会って大丈夫なの？」
「大丈夫だよ、仕事だし割り切ってる…それによく考えたら私って最低だよね」
「何で？」
「だって…もしかしたら江口さんが私の兄で、母に会いたがってるかもしれないのに…私が阻止してる」
「そうじゃないよ。Aさんも苦しんでる。まだ考えてるんでしょ？」
「うん…ずっとその事しか考えられなくて」
「焦らなくていいと思う。Aさんの考えが固まってからで」
「うん…」
食事を終えると、ソファに腰かけた。
「早く次の執筆にとりかからなくちゃならなくて…書きたい事は沢山あるんだけど、なかなか進まなくて」
「仕方ないよ。体を一番に考えようよ」
「うん…自分の心なのに、コントロール出来なくて…ちょっと不思議な感じ」
こういう時に、抱きしめてあげられたら…
自然と抱きしめて少しでも和らげてあげたいのに
勇気が出ない…。
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作者名：のまじゅ♪ | 作成日時：2021年12月29日 23時
